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院長日誌

2002.07.13 学会・セミナー 日米外科矯正事情

2002年 7月 11,12日の両日、東京・三田の笹川記念会館に於いて、Roth/Williamsの外科矯正セミナーが開催され、外科矯正治療に関する最新のテクニックと知識について勉強しました。

主催者であるRoth/Williams Center Japanの池田先生は、1979年に日大卒業後、Pennsylvania大学の歯学部矯正科を卒業されており、また、89年にはAmerica の矯正専門医の資格であるAmerican Board of Orthodonticsを取得されており、私からみると雲の上のそのまた上の存在です。

台風6号の影響で、当日の朝、遅れて会場に入って行きましたら、席が空いていなかったので池田先生がお座りになっていた席をさっと譲って下さり、感激するとともに、僕が座っていいのかしら、、と恐縮してしまいました。

Dr.Roth, Dr.Williams, Dr.Ayala, Dr.SapunarらによるSoft tissue analysisや、Model surgeryの話も大変貴重で勉強になりましたが、本セミナーでの最大の収穫は何といっても、アメリカにおける最新の外科矯正手術の詳細について詳細な講義を聞くことが出来たことでした。

懇親会終了後には、Dr.Takemotoはじめ東京歯科のOBの先生方と一緒に After fiveに連れっていただき、特に3次会では、普通では聞けないような外科矯正手術に関する話を聞かせて頂きました。

以下に外科矯正の日米の比較をまとめてみましたので、御参考まで。

U)=USA、J)=JAPAN

■医療制度
U)包括一括
J)出来高払い

■Fee
U)Private insuranceが主体
J)公的保険 (負担金は下顎のみのsurgeryで30~40万円)

■入院期間
U)1~3日(殆ど2日) 顎間固定は1週間
J)短いところで7日~14日、長いところでは6週間、と、医療機関によってかなりの差がある

■Fee
U)Private insuranceが主体
J)公的保険 (負担金は下顎のみのsurgeryで30~40万円)

■op開始時間
U)通常 7:30 a.m. 開始。1日5症例ということは珍しくない。
J)通常 9:30 a.m.頃開始。通常1日1症例、頑張っても2症例が限界(?)

■op時間
U)短い。 下顎のみのopで、約30分(!) 上下同時移動術で約2時間(!!)
J)長い。 通常下顎のみのopで、5時間(!) 上下同時移動術だと、、???

■出血量
U)非常に少ない
J)中等度~ 希に輸血を必要とすることもあり

■術後管理
U)分業制
J)公的保険 (負担金は下顎のみのsurgeryで30~40万円)

■Fee
U)包括管理
J)公的保険 (負担金は下顎のみのsurgeryで30~40万円)

[ USAの保険制度 ]
Private insuranceが主体で、Fee for service, Management care service, Prefered provider org., Health maintenance org.に大別される。

Fee for serviceは医療機関の選択が自由であるかわりに、$200~$1,000の自己負担金がある。
医療費が$10,000までは20%自己負担、 $10,000を超える場合には10%自己負担。

Management care serviceは医療コストの低減を目的としており、アクセス、サービスを制限。Prefered provider org.は公的機関のみ。

Health maintenance org.は専門医への受診、入院はHome Dr.のReferが必要。

アメリカにはP.R.O.(Peer review org.)が存在し、医療検察官制度がチェックしている。

また、現在日本でも保険適用となっている顎変形症の手術(下顎のみ)の患者負担については以下のとおりです。

■op検査
U)$200~$400
J)約13,000円

■画像検査
U)$300~$600
J)約10,000円

■op費用
U)$4,000~$10,000
J)概ね 800,000円前後

■入院費用
U)$1,400 (2日間で)
J)概ね130,000円(7日間として)

■麻酔費用
U)$600
J)90,000円前後

■患者負担金
U)保険契約によって異なる
J)3割負担として約35万円。
吸収性プレートを使用した場合、1枚25万円×枚数×30%
上下同時移動術の場合で50万円くらい

手術関連の講義だけでA4用紙に20枚メモをとりました。

上に記載したのはごく一部で、まだまだあるのですが、かなり専門的な話になりますので、簡単にまとめてみました。

わざわざ医院を休診にして遠路はるばる受けに行っても、ガックリして帰ってくることが多い今日この頃ですが、今回のセミナーはタメになりました。

台風にめげずに行って良かったです。池田先生、ありがとうございました。

プロフィール

院長

長野県松本市在住

  • 1960年生まれ

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