2008年05月14日
JLOAの20周年記念大会が3月20日、大阪の中之島センタービルで開催されました。
特別講演として、今年のESLOのSecretaryのGermain Becker先生が来日されました。
Becker先生です。
JLOA会長の松野先生
尊敬する小谷田先生
僭越ではございましたが、御指名でございましたので、
座長は私が務めさせて頂きました。
いつもは自分がCertificateを貰う立場ですが、
この日は僕がBecker先生にお渡ししました。

Becker先生、鹿にビックリ!

翌日は良いお天気で、奥様と奈良観光を楽しまれました。
今まで、学会などのブログは講演内容などもある程度紹介してきましたが、、、今回はオミットです。
何故か、、、。
書きたいけど書けない、、でも書かないと、わからないでしょうか、、。
学会は公の場であり、意見を交換するところであり、個人の宣伝をしたり、個人のアピールをする場ではないと思うのですが、、。
●●先生の口演を聞いていて、馬鹿らしくなって中途退室しました。
それから、若手の先生方に一言。
特別講演の先生の接待なのか、自分が楽しみたいのか、、。
あれほどのバイタリティがあるなら、それを違うところで生かせないのかなと思いました。
あれはないでしょう。
2008年02月24日
昨年、イタリア国立フェラーラ大学歯学部矯正学講座から非常勤教授を拝命され、Mastersや Professor達を相手に講義をするために、2月 21日、Ferrara Universityに行って参りました。
フェラーラ大学と言っても日本では御存知ない方が殆どだと思いますので、まず簡単に紹介したいと思います。
フェラーラ大学というのは、歴史を遡れば1392年に設立された、イタリア全土で2番目に古い、由緒正しい大学です(イタリアで一番最初に設立されたのは Bologna大学です)。

帰る朝、P.TTA DEL CASTELLOにて、、、おっと、モデル立ち!?
イタリアの教育システムは、日本の 6-3-3-6(医科・歯科)とは異なり、Elementally schoolが 5年、 Middle schoolが 3年、High schoolが 5年、そして Dental schoolが 5年です。
18年間の教育を終了して、歯科医師国家試験に合格すれば歯科医師として働くことが可能になりますが、イタリアの歯科大学は全て国立ですから、イタリアで歯科医師になるということ自体、並大抵の事ではありません。
晴れて歯科医師免許下附となっても、矯正歯科専門医になるには、そのあと3年間の矯正専門の研修を積みます。さらに上を目指して研鑽を積みたい先生は、1年以上の Master courseを履修します。
日本には現時点で 29校の歯学部が存在し、1学年の学生数は大学によって異なりますが、少ない大学では1学年約 40名程度、多い大学では 120名程度(間違っていたらごめんなさい)の学生が歯科医師を目指して勉強をしていますが、イタリアでは大学数は日本とほぼ同じであるものの、学生数は極端に少なく、例えば Ferrara Universityでは1学年16名(!)です。(ちなみに人口は日本が1億2700万、イタリアは5800万人です。)
どうりで、20年ほど前に C.H.Tweedの courseを Arizonaの Tucsonで受けた時も、イタリア人はたいへん優秀でした。
舌側矯正は1970年代半ばに debutし、現在 30余年が経過しました。矯正治療の盛んなアメリカでは、国民性からか舌側矯正は殆ど行われていませんが、アジア・ヨーロッパでは非常に盛んに行われつつあります。臨床に一生懸命なだけでなく、臨床を裏付け、サポートするための researchも In vivo, In vitro, Microscopic, pathological etc.,非常に多岐にわたって行われています。
日本の舌側矯正事情は後述するとして、現在、ヨーロッパの矯正歯科をリードするのは、フランスでは Paris V大学、ドイツでは Munster大学、そしてイタリアでは Ferrara大学でしょう。これらの大学はまさにヨーロッパだけでなく、世界中のThe Best of the Best、なぜなら舌側矯正は矯正歯科界の中でも頂点であり、Motor Sportsで言えば Formula 1の世界です。そんな凄い世界の頂点を目指して、舌側矯正専門の Master courseが Ferrara大学に設立されました。普通の歯科医ではなく矯正専門医を目指す先生達、しかも普通の矯正歯科医には出来ない高度な技術を持った“舌側矯正医”を目指す先生達がイタリア全土から集まってきています。
自分の約 20年間の舌側矯正に対する努力と治療のクオリティが認められ、非常勤教授として招かれましたので、僭越ではございますが、少しでもお役に立てればと思い、行って参りました。
講義の前夜にイタリアに到着し、翌朝から日没まで1日講義を行い、その翌朝に帰路に着くという2泊3日の超強行軍でした。
着後、Professor & Chairmanの Dr.Giuseppe Sicilianiと他の名高いProfessor達が Dinnerに招待してくれました(写真を撮る雰囲気ではなかったので、写真が無いのが残念です)。

宿泊は Ferrara大学から歩いて3分ほどの所にある4つ星ホテル、Hotel Principessa Leonaraを大学が用意してくれました。
このホテルは、これまた16世紀に設立された由緒正しき歴史的価値のあるホテルです。
最近の●●系資本のゴージャスホテルのように1泊5万も6万もする不当に高いホテルではありませんが、Private Gardenを備えた、静かでゆっくりとくつろげる素晴らしいホテルでした。

講義はこの部屋で行いました。
大学がまた歴史的建造物で、素晴らしい建物です。

お昼休みにシシリアーニ教授が大学の診療室を案内してくれました。診療室では8台のユニットが個室形式で配置されていました。
講義は、舌側矯正の歴史、インダイレクト・ボンディングの歴史、最新のマテリアルを使った Hiro systemのprocedureと他の Indirect Bonding Systemとの比較、European Board of Orthodontistsの試験に提出した舌側矯正8症例の紹介、若年者(Low teen patients)に対する舌側矯正、さらに世界でも竹元先生と Scuzzo先生と僕しか治療されていない Lingual Straight Wire Appliance等について詳細に説明し、講義を行いました。
他にSTbや、自分の Original bracketによる症例、IBSや Debondingの Clinical video等も紹介したかったのですが、時間切れでお見せすることが出来ませんでした。やはり20年間を1日で話すのは無理ですね。

講義終了後、感謝状を頂きました。
向かって左の背広を着ているのが Professor & Chairmanの Dr.Siciliani、右のセーターを着ているのがProf.Scuzzoです。
その夜は Residentsと数名の教授達が晩御飯に連れて行ってくれました。Pizza専門店で、みんなワイワイガヤガヤ、楽しいひとときでした。

僕の左側に座っているのが、イタリアの舌側矯正学会(Associazione Italiana Orthodonzia Linguale)の会長のDr.Lucci、右側の女性は、僕がEBOの試験管であり現 EBOの会長である Dr.Moserのすぐ近くで開業しているDr.Ganthallerです。勉強する時・仕事をする時は一生懸命真剣に、ひとたびオフタイムとなれば、陽気で楽しい人達です。
翌朝、帰る支度をしたあと朝食を取りながら教授と話していると、イタリアの矯正歯科事情について話してくれました。全く矯正のトレーニングを受けていない先生が1泊2日の矯正の講習会を受けただけで、矯正のブラケットを購入し、翌日から患者さんに矯正治療を勧める。ホームページには舌側矯正の写真を掲載し、それを見た患者さんが舌側矯正を希望すると、舌側矯正はやめた方が良い、という先生はまだましなほうで、出来ないのに手を出して大変な結果になって泣きついてくる患者さんが後を絶たないそうです。
う〜ん、何処かの国で聞いたような話ですが、やはり治療を受ける側が選球眼を持たないといけない時代なんですね。
ひろ矯正歯科では、外側から治療するか、裏側から治療するかは全て患者さんに決めて貰っています。ホームページを見て、舌側矯正をしたいから訪ねて行ったのに、いざ先生に舌側矯正希望である旨を話したら、あなたは例外的に無理だと言われて外側の治療になってしまった、ということはありませんので、ご安心下さい。

帰りの当日、朝食をすませて1時間ほど近所の散策に出掛けました。
ヨーロッパの街には至る所にこうゆう広場(Piazza)があり、憩いの場となっています。P.TTA DEL CASTELLO前のPiazza Treno Triesteでは朝市をやっていました。

朝食はこうゆうホテルではタダの事が多いのですが、このボローニャ・ソーセージといい、パンといい、とっても美味しいです。
Bologna空港からFerraraまで高速道路をカッ飛んで約1時間ですが、行きも帰りも大学の方が送迎してくださり、助かりました。
いろいろと御世話になった Siciliani教授はじめ、たくさんの教授達、そして何よりも竹元先生、Scuzzo先生に心から御礼申し上げます。

成田はポカポカの春のような陽気で半袖でしたが、松本はものすごい吹雪でした、、とほほ。
2007年12月04日
日本舌側矯正学術会例会が11月23日、東京の都市センター会館にて開催されました。
本大会で話をしてくれないかと会長の松野先生から御連絡を頂きました。
諸先輩をさしおいて 僕ごときがしゃしゃり出るべきではないと、ご辞退申し上げたのですが、是非にとのお言葉を頂きましたので、僭越ではございましたが、舌側矯正に必要なラボラトリーワークについてお話しさせて頂きました。

トップバッターは、パリ、ロンドンなどで舌側矯正専門で開業している Fillion先生。
次に、南青山の小谷田先生。 東京、南青山です。
次に、九段の竹元先生。 千代田区。 靖国神社の正門前です。
で、謎の人物登場、、、僕です。 「塩尻市? おい、塩尻市ってどこだ?? 人口6万人だってよ、、。 長野の山奥だってよ、、。」って声が聞こえてきそうで、、。
しんがりは、大阪の布川先生。大阪府、です。
Fillion先生は "Hiro System"を紹介して下さいました。
今回はジョーク抜きで硬く行こうと思っていたのですが、小谷田先生のお話はいつも通りのユーモアーたっぷりで、すっかり僕のボルテージが上がってしまい、僕も急遽ジョークを追加しました。
ラボの話を、ということだったのですが、ラボの話だけして、「あんた、治せるのか?」と思われては、ラボが大切だという言葉も説得力を持たなくなりますので、まずは European Boardの8症例, Growing case, LSWA, Kurz, Creekmore, STbに加え、僕オリジナルの Hiro Bracketsによる治療例、Micro Implantの症例など、21症例ほど御紹介した後、本題のラボの話に入らせて頂きました。
本当は28症例、計688枚のスライドだったのですが、時間の関係から急遽削除して臨みました。
時間が押していたので、大事なことを言うのを忘れてしまいました。
現在、歯科医師募集中です、って言おうと思っていたのに、、。

会場は超満員で申し込みをお断りするほどの盛況であったそうです。
締めのお言葉は、会長の松野功先生。
「舌側矯正は、時間がかかる、ちゃんと治らない等々の説明をする先生が多いですが、今や外側と同じ治療期間で同じ治療結果を得ることが可能です。 患者さんには、正しい情報を提供するのが私たち医療人としての使命です。 時間がかかる、ちゃんと治らない等々の説明をしたい先生は、『私が治療すると、時間がかかります』、『私が治療すると、ちゃんと治らない』と、言ってください」と おっしゃいました。
これには全く同感、さすが松野先生、良いことを仰いました。
じつは、こうゆう説明は日本だけでなく、世界中で見られることなのです。
つい先日までは舌側矯正の事をボロクソに言っていた先生が、ある日突然、舌側矯正を始める、、、おかしいと思いませんか? だったら最初から、松野先生が仰るように、「自分はまだ経験不足なので、、、」と、患者さんに正直に言えば良い。
お医者さんは自分の手に負えないと判断したときは、躊躇なく然るべき病院を紹介します。 勉強しているから、他医に紹介することを恥だとは考えない。 ところが、歯医者は、なんだかおかしい。 「自分に出来ない」ということを恥だと思っている先生が非常に多い。 自分の勉強不足を恥だと自覚するなら、ゴルフや麻雀を少し減らして、勉強すれば良い。
勉強している先生は、お互いの専門性、得意分野を理解し合い、紹介する際には自信をもって紹介状を書きます。
あまり書くと、また風当たりが強くなりますので、このへんでやめときます。
次回の日本舌側矯正学術会は 3月20日の予定です。
皆さん、是非ご参加下さい。
2007年11月18日
スペインはバルセロナのカタルーニャ国際大学歯学部歯科矯正学講座から舌側矯正全般と Hiro system Laboratory workに関する特別講義をしてくれと、大変光栄な御招待を頂き、行って参りました。

スペインの大学のシステムは日本とはかなり異なり、矯正科には15余名の教授がいます。
筆頭教授は、Professor and Chairman の Andreu Puigdollers先生で、その門下に十数名の著名な教授達がいます。
Professor達は皆開業しており、週に1日以上大学に来て、学生達の指導をし、研究をし、論文を書きます。(羨ましい限りです)
その20名近い教授達を相手に丸1日、さらに2日目、3日目は教授達に加え、大学院の先生や大学院生を相手に舌側矯正のコースをするわけですから、英語が下手な自分にとっては そのプレッシャーたるや 並大抵の物ではありません。
いつも海外の学会で発表する時には特に緊張はしないのですが、今回は質問攻めにあうのは必至だからです。
初めて世界デビューした時は、質問の意図するところが理解できず、苦しんだ思い出があります。
今回のセミナーは、半年以上前に招待の通知を受けていたものの、毎日、診療が終わるとグッタリで、食後に意識不明となってしまう事が多く、思うように準備が捗りません。
間に合わなかったら大変なことになると、毎日 マウス片手に深夜まで、、、気がつくとコックリコックリ、カミさんには「もう寝たほうがいいんじゃない?」と言われる毎日でしたが、なんとか準備は無事に終わりまして、大盛況のうちに終わることが出来ました。

飛行機は、、先方が用意してくれた British Airwayのチケットで搭乗してみると、、、うをっつ!! 個室じゃん!! すご!! (すみません、貧乏なもので、、) 食事もおいちい。

講義前日、Fernandoがビーチにあるレストランに食事に連れってくれました。
全てが美味しい、、。
市内にはこうゆうレンタルサイクルが至るところにあります。
こうゆう Stationがあちこちにあり、契約すると乗りたいところで乗り、駐めたいところで駐めれるというスグレ物です。

彼の診療所は Barcelona(人口160万人)の中でも高級住宅街にあります。
ガラスで仕切られているのは個室の診療室ではなく、中庭です。
素晴らしい診療環境でした。
スペインの歯科事情は日本よりも もっと深刻です。
Barcelonaには約3000軒の歯科医院があり、また、彼のオフィスの半径500m以内には、6軒の矯正歯科専門医が開業しているとのことです。
全ての歯科医院は、歯科技工士を置くことが認められておらず、歯科技工士は難しい試験に合格した後、歯科技工所に勤務するのが普通です。
自分で技工所を開業しようとすれば、歯科医院とつながっていない別のオフィスで、いろんな厳しい検査に合格して初めて認定番号を交付され、開業することが出来ます。
歯科衛生士は、少しでも給与が良い職場があるとすぐに辞めて行くので安定せず、大変だそうです。
ひろ矯正歯科でも昔はある朝突然辞めて行く人がいましたが、最近はみんな一丸となって頑張ってくれているので本当に助かります。
願わくば、歯科衛生士の求人に もう少し反応があると助かりますが、、。
歯科医師も末永く付き合える先生を求人しています。
興味のある方は、是非一度見学に来てください。

毎日、Fernandoが AUDI TTで迎えに来てくれました。

大学には PC roomや英語を習得するための特別な部屋もあります。

ここで講義をします。

矯正歯科診療室です。

学食です。学食なのにすごく美味しい。

学食の一部は僕のために貸しきりとなっていました、、感激。

Under graduate, Post graduate, Professor、、写真は参加者の約1/3です。

最初は Power Point内の原稿を読んでいましたが、ものの数分でアドリブに、、

今回のコースでは、是非とも実習を入れてくれと懇願し、FernandoとProf. Puigdollers、DTのGloria、それからたくさんのResidentsのおかげで、実習が実現しました。本当に本当に皆様に感謝です。

実際にセットアップを使ってHiro systemの実習を行いました。
この日は、なんと、夜8時まで!

最新の Materialを使っての Hiro systemの最新版はすでにペーパーになっています。

1日目は、ちょうど Foot ballのある日で、Fernandoは観戦に連れて行ってくれました。

打ち上げは、丘の上にある高級レストランに招待してくださいました。
この隣にもうひとテーブルあり、Chairmanと Professor達と たくさんの Residents達と楽しくお食事をすることができました。

Professor & Chairman のPuigdollers先生と Prof. Anna Molina

講演が終わった後、個人的な質問に答えていた事に加え、土曜日ということもあって、帰っちゃった先生もいて、全員で写真を撮れなかったのが残念です。
飛行機もホテルも食事も全て出してくれて、超VIP扱いの待遇には本当に感激しました。
Prof. Puigdollersはじめ、手伝って下さった Professor達、Residents達、そして何よりも Fernandoに心から感謝します。
こんな田舎の矯正専門医でも、一生懸命やっていると、いつかは良いことがありますね。
これからも患者さんに少しでも良い治療を受けて頂けるよう、精一杯頑張ります。
出張の際には休診になりますので、患者さんの皆さんにはご不自由をおかけしますが、歯科医学の進歩のためですので、御理解いただきますようお願い致します。
2007年11月03日
月曜会 という会があります。
関西の矯正歯科専門医の先生方が集まって出来た Study groupです。
以前から、舌側矯正、ひろ矯正歯科で行っている Indirect Bonding、European Boardの症例、ect. について講演しに来てくれとのお言葉を頂いていたのですが、なかなか時間が取れないし、僕のような田舎の専門医がのこのこと出掛けるのも おこがましいかと思い、ずっと御遠慮させていただいておりました。
その後も恩師の吉川先生から、見学に行っても良いかとの御連絡を何度か頂きましたが、その都度、面識のない先生の見学はお断りしていますと、ご辞退申し上げていたのですが、、、吉川先生の熱意に負け、日頃御世話になっております先生のオファーをこれ以上断るわけにはいかないなと思い、こんな田舎までわざわざ来て頂けるのでしたら、と、受けさせて頂きました。
10月31日、吉川先生を含めて5名の先生がいらっしゃいました。
黒いスーツを着た男の人が数名、診療室を右往左往している光景に患者さんの皆様は少々驚かれたかと思いますが、別に悪いことをしてコワイお役人さん達が監視に来たわけではありませんので、ご安心下さい。
患者さん皆様の個人情報は守秘しておりますので、何卒、御理解頂きますようお願いいたします。
夕方6時まで診療やラボを見学された後、美ヶ原温泉の「すぎもと」に移動、私まで招待していただき、お酒を飲みながら、いろいろとお話をさせて頂きました。
夜9時からは Short Lingual Orthodontic Courseで、持参した My Macと EPSONの Projectorを使って、夜2時まで Hiro system Laboratory Procedure を含めた舌側矯正の講演をさせて頂きました。
たった5時間では Macの中のほんの一部しか御覧頂けませんでしたので、参考にならなかったのではないかと心配しております。
美味しい料理を御馳走になり、その上に過分なお心遣いまで頂き、有難うございました。
こんな田舎のドクター相手に良くしていただきまして、恐縮しております。
お近づきになれて大変嬉しかったです。
今後は講演などと堅苦しいことは言わず、いつでもお出かけ下さい。
来週は、Barcelona で Lingual Orthodontic Courseを開催しますが、準備がまだ終わっていない、、、急げ急げ、、。
2007年09月21日
9月19-21日、第回日本矯正歯科学会が大阪国際会議場にて開催されました。
昨年の札幌大会では、European Board of Orthodontistsに関する学術展示を行い、また、専門医試験の合格症例の展示をしたりと、とても忙しかったですが、今年は聞き手に徹しました。

会場のグランキューブ大阪
何年か前は、スタッフの意識改革と矯正歯科の知識習得を目的として、国内外の学会に必ずスタッフも全員参加で臨んでいましたが、学会を旅行と勘違いしているスタッフが多く、自分の発表の妨げになりましたので、以後、矯正学会にはスタッフは連れて行っていませんでしたが、現在のスタッフは皆、ほんとうに勉強熱心で、昨年の札幌大会も一緒に連れて行って良かったなと思いましたので、今年も歯科衛生士3名と受付秘書の1名、自分も含めて5名で参加してきました。
今回の学会では、興味深い学術展示が多く、歯根吸収に関する演題、歯列弓の成長に関する演題、咬合力に関する演題、ホワイトニング後の歯面の性状に関する演題、ボンディング材の接着力に関する演題、各社の矯正用ワイヤーの精度や表面性状を調べた演題などなど、たいへん勉強になりました。
歯根吸収は、現時点では予測することも予防することも困難なのですが、ビスフォスフォネートなどによる歯根吸収を少なくさせるための研究が行われています。
過大な矯正力は歯根吸収の原因となることは古くから知られていますが、過大な矯正力を用いていなくても、歯根吸収の見られる事があります。
現在、歯根吸収の原因として注目されているのは免疫システムの関与で、この場合、全歯にわたり歯根吸収が見られることがあります。
私自身も23年間の矯正臨床でそうゆう患者さんを3人ほど経験しました。
歯根吸収が起こった場合には、私たち矯正歯科医は正直、物凄いショックを受けます。
そして、患者さんには歯根吸収の状態を知らせない先生が多いのではないかと思いますが、現在、ひろ矯正歯科では、歯根吸収が全く起こらなかった人にも、物凄い吸収を起こしてしまった人にも、全ての患者さんにレントゲンをお見せして、隠すことなく御説明しています。
吸収の著しい人には、患者さんにその事を伏せるのではなく、現状を説明して、今後起こりうる事や日常生活に於ける注意事項を説明する事の方が重要であると考えるからです。
これらの研究が進んで、全ての患者さんに歯根吸収ゼロ矯正が出来る日が来ることを希望します。
また、特別講演の オハイオ州立大学の矯正歯科の教授、Henry W. Fields 先生の講演は、“The esthetics of the smile and the esthetics of the appliance that make the smiles”という演題で、患者さんが笑ったときの歯の見え方(Smile line や Buccal corridorなどの Estheticsに関するもの)などの審美的な要素についての講演です。
アメリカに於ける近年の矯正歯科の Goalが、見た目に重きを置く傾向が非常に強くなってきているということに私は以前から強い疑問を覚えていましたが(例えば、Social Sixなどは典型的な例で、真面目に臨床に取り組んでいる者にとっては考えられない事です)、今回の講演でもやはり同様に感じました。
Buccal corridorを改善するには、上顎の臼歯を頬側に位置させ、Buccal Crown Torqueをかけるとのことでしたが、こうすることで審美的には良くなっても咬合は理想的な状態からかけ離れてゆくことも多く、患者さんの長期的な予後や歯周環境を考えると、なかなか同意出来ない部分があり、これらを両立させるためには矯正のみで全てを解決しようと考えるのは間違いではないかと思いました。
Henry W. Fields先生の講演
また、臨床セミナーでは「矯正歯科医療と法務」についての講演があり、検査資料やカルテの重要性、治療前のインフォームド・コンセントの重要性を強調しておられました。
ひろ矯正歯科のホームページでは、一般歯科における矯正治療の問題点を指摘していますが、これは一般歯科の先生は矯正治療をするなという意味ではありません。
不十分な検査、不十分な知識で治療を行うと、取り返しのつかない問題に発展するということがあるという注意喚起の目的で記しておりますので、読まれた方は憤慨されるのではなく、患者さんの立場に立ってよく考えて頂ければ幸いです。
私自身も、他の医療機関に依頼した方が適切であると判断する場合には、迷わずそうしているからです。
特に、顎関節の治療が必要であると判断した場合には、治療前、治療中、治療後を問わず、顎関節外来を持つ専門の機関に依頼しております。
私は松本歯科大学の矯正科に勤務していた当時は、たくさんの顎関節症の患者さんの治療を受け持ち、むしろ得意分野でした。
開業後も暫くの間はスプリント療法などの治療を行っていましたが、現在は全く行っていません。
その理由として、
1,顎関節症の有病率は20〜40%程度にも達するということ(ということは、噛み合わせの如何を問わず3〜4人に1人は顎関節に何らかの問題を持っているということであり、咬合機能に異常を持っている矯正歯科の患者さんにおいては、さらに高いパーセンテージになるということです。)
2,顎関節の触診と聴診、1〜2枚のレントゲンだけで、関節円板の前方転位であろうと診断し、保存的療法を行うのは非常に危険であり、治療前には矯正治療と同じように詳細な検査とインフォームド・コンセントを行うべきであると考える
3,治療が非常に長期にわたることもあり、また、治療が奏功しないこともある
4,診察が1週間に1度程度と頻繁な治療が必要なこともあり、矯正歯科専門医であるひろ矯正歯科でのアポイントスケジュールに組み込むことが出来ないこともある
5,投薬や、マニピュレーション、パンピングなど、スプリント療法以外の治療が必要なことも多く、ゆえに治療は顎関節の治療に関する専門の知識を持った口腔外科の先生に任せるのが適切であると考える
以上です。
学術展示会場では、藤田先生にもお会いすることが出来ました。
WSLOに名前が載っていたのに何故おみえにならなかったんですか、みんな先生にお会いできることを楽しみにしていたんですよ、と、しばし会話を。
とても忙しくて、どうしても都合がつかなかったとのことです。
次回のESLO, Cannesには是非来てくださいね!
今回の日矯学会は得る物が多く、非常に有意義な学会でした。
来年は9月16-18日、幕張メッセにて行われます。
19日、ホテルに到着後、鉄板焼きに行ったのですが、、、。
座ってメニューを見ると、メンタマが飛び出るほどの値段、、、。
(*_*)、、、帰ろうか、、でも、今さら帰れないしなあ、、、。
「普段、大変苦労をかけているスタッフのためだ! これぐらいなんだ!!」 と、
通天閣から飛び降りるつもりで、いただきました。 ★三つでした。
20日は、串の坊で晩御飯。これも、★三つでした。
現在、歯科衛生士募集中です。来年は、歯科衛生士さんがあと2人くらいここに加わってくれるといいなあ。
そのあと、たこ焼き屋さんに行きました。
大阪に来たからにゃあ、たこ焼きを食べなきゃァねえ!
帰りの新大阪の駅でお土産を見ている時、ふと時計を見たらあと3分しかない!
「早く、早く!! 間に合わないよ!!!」と叫ぶ僕の声に、手に持ったお土産を放り投げて、みんなダッシュ!
ところが、ホームに出てみると、、「あれれ? あと10分もあるじゃん、、」
僕の時計がえらい進んでいたのでした。
お土産も買えなかったみんな、、、ごめんなさい m(_ _)m。
悪いのは僕です、許してください、、。
2007年07月16日
2007年7月12-17日、第二回 World Society of Lingual Orthodontic meeting が Seoulの COEX Congress Center にて開催されました。
今回は内緒でパスしようかと思っていたのですが、Invited Speakerとして招待して頂きましたので、頑張って行ってきました。

会場の COEXです。このあたりの道路には、全然人が歩いていません。
なぜか。。
物凄い地下街が広がっていて、何処に行くにも地上に出ずに行けるのです。
しかし、、、我ながら、毎年毎年演題を考え、しかも一人で準備して、よく間に合うものだと思います。
大学病院に勤務している先生なら当たり前ですが、僕は田舎の開業医、、。
みんな「そのパワーは何処から出てくるのか」と不思議がりますが、ただ単に患者さんに一生懸命向き合っていたら気がついたらこんなになっていた、、それだけです。
さすがに今回は超・ギリギリで、前日、朝から夜中までホテルに缶詰で Power pointを仕上げました。
EOSの際には Intel Macを持っていったのですが、調子が悪く、たいへんな目に遭いましたので、今回は使い慣れた12inch G4を持って行きました。
演題は、「Lingual Orthodontics for Juvenile Patients」です。
舌側矯正というと、普通は大人の患者さんが対象ですが、年々 Low teenで Lingual Orthodonticsを希望される方が増加傾向にありますので、Adult patientsとの違い、注意点等を実際の治療例をまじえて解説してきました。
僕の口演時間は、日曜日の朝イチ、8:30分という時間です。
しょえ〜、こんな時間に人が来るんかい、、と思っていると、案の定、5分前には、会場内には僕と座長と次演者の3人だけ。
Venice ESLO のあのイヤな雰囲気が思い出され、思わず笑っちゃいます。。。
プレゼン開始の秒読み態勢にはいると、、、ドカドカと皆さんが駆けつけてくれました。
あ〜、よかった。
朝早くから駆けつけて来てくれた皆さん、有難うございました。
プレゼンの最後は、冬ソナのBGMで締めくくりです。
え? 古いって?
でもまあ、韓流ドラマの先駆け、代表作ですからね。
音楽が流れ、ペ・ヨンジュンとチェ・ジュウが出てくると、座長の先生も思わずニッコリ。。
ガンバレ〜 ! 写真提供:松野功先生
途中で照明がおかしくなり、プレゼン中断です。 あはは〜、いつまで続くのかな〜〜(^^;) 写真提供:松野功先生
Coffee Breakで竹元先生、黒田先生、橋場先生と話していると、Alain Decker先生が僕の顔を見つけ、寄って来てくれて、素晴らしい発表だ、お前の治療はいつも素晴らしい、と、絶賛のお言葉を頂戴しました。
ありがたや、ありがたや、、。

物凄い立派なメインホールです。参加者は600名を超えたとか、、。
その夜は Gala Dinnerです。
Phil Kyung Jaeという Korean Restaurantですが、聞くところによると、韓国の昔の王様の家で、今もそこに住んでおられるとのことです。
Dinnerが始まるまで、お庭でジュースやカクテルを飲みながら御歓談。
日本人の先生達はいつもどおり日本人だけで集まっています。
僕は日本の先生達が嫌いなわけではないのですが、内輪で固まるのはあまり好きではないので、一人でポツンと離れて立っていると、Dirkがこっちに来い、と呼んでくれました。
すると、パリ第5大学の先生達を紹介してくれ、今日の僕のプレゼンのことを聞かれたり、逆にパリ大学でのリンガルの治療の事を聞いたり、話に花が咲きます。
そうこうしていると、Dinnerが始まりました。

左から、竹元先生、 Dirk、 僕、 Decker先生です。
カメラがいっぱいで何処を見ていいのかわからないので、みんな見ているところがバラバラです。。
Dinnerは グループ分けされていて、みんな自分のテーブルに向かいます。
僕は C-groupです。
なるべく内輪で固まらないようにと思っていると、Alain Decker先生が来てくれました。
ここでも昨年同様、先生と楽しく過ごすことが出来ました。
舌側矯正の世界は、自分がNo.1だ、と、勢力争いをして、他の妨害をする先生もいます。
自分のスキルが低いために、上手い者を引きずり降ろそうとする先生もいます。
が、このDecker先生は、話せば話すほど、素晴らしい先生です。
「妨害をする先生がいることは凄く悲しいことだと思います。負けて悔しいなら、人の邪魔をするのではなく、自分が努力すればいいことです。みんなでお互いに知恵を出し合って、少しでも患者さんが優れた治療を受けられるようにと、こうやって世界中から先生が集まってきているのに、なぜそうゆう先生がいるのか僕には理解出来ません。僕がここに参加する目的は一つしかないんです。」と、僕の考えを話すと、「そのとおりだ!」と、まったく同じ考えです。
感激と嬉しさで、もうチョイで涙が、、、(^^;)。

韓国料理のフルコースを食べたのは初めてでした。美味しかったです。
Decker先生と Becker先生は、本当に素晴らしい先生です。
来年の ESLOは必ず駆けつけます! 頑張ってください!
大会長の Hee-Moon Kyung先生、本当にお疲れ様でした。
たいへん御世話になり、有難うございました。
また、尊敬する Ryoon-Ki Hong先生、また是非御一緒出来れば嬉しいです。
カムサンミダ。
2007年07月10日
6月22-24日、ドイツ・ベルリンで 第86回 European Orthodontic Society Meetingが開催されましたので、参加し、発表してきました。
ヨーロッパ矯正歯科学会の専門医試験に合格した者は、ヨーロッパ矯正学会の European Boardの時間に発表しなければなりません。
自分は2005年の European Boardの試験に合格しましたので、昨年 applyしていたのですが、ESLOの Venice meetingのあと具合が悪くなり、EBO Presidentの Dr.Moserにドタキャンのメールを送って、休ませて頂きました。
でも、そのままではいけませんので、今年は行って、きっちり発表してきました。

学会場のベルリン・フィルハーモニック・センター
EOS設立100周年記念大会とあって、例年とは比べものにならないスケールでした。
学会にもいろんな性格がありますが、EOSはどちらかというと、大学に所属している先生がメインに活動している、research色の強い学会です。
日頃、臨床メインに頑張っている自分にとっては、非常に有益な学会です。
今回は竹元先生がEBO試験に臨まれ、目出度く合格されました。
PresidentのDr.Moser 曰く、お前達は地球外生物だとのこと。
非常に難しいケースをきちんと治しているので、人間じゃない、ETだと、絶賛してくれました。
一生懸命頑張って治療している甲斐があります。
有り難いことです。
でも、こうゆう試験を受けるために一生懸命治療をしているのではありませんので、誤解無きようにお願い致します。
自分が日頃一生懸命やっていることが間違っていないか、第三者の客観的な評価を受けることは、治療の質的向上につながることであり、患者さんのために行っていることなのです。

ベルリン大聖堂

お昼御飯はホットドッグ。たった 1 Euroなんですが、これがまた旨い!

晩御飯はLemkeというレストランで、オリジナルビールを飲みながら、ハクセを食べました。ハクセというのは、ブタの骨付きの肉を焼いたものなんですが、外側はフォークも刺さらないほどカリカリに香ばしく焼かれています。

Presidential partyで知り合ったShinya先生御夫妻です。
現在、Turku大学で勉強していらっしゃるとのこと。羨ましい限りです。

Presidential Partyは、このとおりのにぎわいです。

帰りにTEGEL空港でソーセージとハンバーグとビールで締めくくります。
レジの人が「一人でこれ全部食べるのか?」と驚いていましたが、、。

ビールもソーセージも 最高に美味しい、、。
来年のEOSはリスボンで行われます。
時期的にESLOとダブるので、行けるかな。
2007年06月18日
今年のGWには、CAに住む友達に会いに行く予定だったのですが、日本を出る2日前に、San Diegoで矯正ラボを開業している Remo Sagastumeからメールが届き、「自分のラボでは Modified Hiro System for Lingual Orthodonticsを使っている、僕のBlogを読んだのだが、出来れば Dr.HiroのOfficeを見学させて欲しい」とのこと。
あまりにもタイミングが良かったので驚きましたが、「今からちょうどLAに行くところだから、Remoのラボに寄るよ」と連絡し、行ってきました。
彼のラボは San Diegoの El Caminoというところにあります。

彼が言うには、ちょうどラボを引っ越ししている最中で、僕が一番最初の訪問者だとの事でした。
彼がメインに使っているのは、ドイツのリンガルのスペシャリストである Hatto Loidleや、Bruno Wihelmyが使っているジグを使ったやり方で、現在、America、Mexico、Australia、Europeから Hiro system Lingual Orthodontic Laboratory Workを頼まれて作っているとのことでした。
新しいラボは、これから機材の引っ越しをするところでしたので、製作中の技工物はあまりありませんでしたが、大変気を遣ってくれ、とても良い人でした。
San Diegoの大学に講義に行ったり、学会で商社展示をしたりと、とてもお忙しいようでしたが、近い将来、日本で会えれば嬉しいです。

Set upを見ながらdiscussion.
Materialなど、逆に僕が教わる点が多かったです。

17年ぶりのUSCです。懐かしいな、、。
2007年04月07日
2月22日、日本臨床矯正歯科医会例会が品川プリンスホテルにて開催されました。
日臨矯は、矯正歯科を専門に開業している先生の集まりで、22年前、自分が矯正学を志した時から憧れ、尊敬していた会の一つです。
現在では、会員の中には大学に勤務している先生もいらっしゃいますが、当時は入会出来なかったように記憶しています。
自分は、12年前に開業してからすぐに入会をさせて頂くつもりで書類を整えてはいたのですが、諸般の事情から現在まで入会をせずにおりました。
開業12周年を迎えたこともあり、もう一度初心にかえって自分の矯正臨床を見つめ直したいということもあり、このたび入会させて頂きました。

例会に参加した率直な感想は、会員の皆さんが切磋琢磨し、一生懸命勉強している、しかしユーモアも通じる暖かい会であると感じました。
新入会員の紹介の際に、「塩尻市という人口6万人の小さい町で細々と開業しております、、、」と申し上げたら、ある先生の「ウソばっかり〜!」と言う声が会場内に響き渡り、吹き出した先生も何名かおみえになりました。
まあ、事の真偽は皆様にご判断頂くとして、先輩の諸先輩方、若輩者ですが御指導御鞭撻の程、よろしくお願いいたします。
今回の例会では鶴見大学の小林馨先生の講演は非常に有益でした。
小林先生と言えば顎関節、画像診断といえば小林先生です。
顎関節症の治療は、過去には自分も行っていましたが、現在では行っておりません。
その理由は、私たち一般開業医では顎関節治療に必要十分な検査を行うことが出来ず、聴診、触診、顎運動の審査だけからでは、正確な病態の把握・診断が出来ないからです。
顎関節のクリッキングを触診のみで関節円板前方転位であると決め、リポジショニングや咬合調整を行う先生が多いですが、これはあってはならない事であると考えます。
医療行為というのは当てずっぽうでなされるべきではなく、正しい診断なくして治癒はあり得ないからです。
正しい診断のためには、綿密な検査が必要であることは言うまでもありません。
顎関節の疾患は複数の原因が重なって発症している事が多く、診断や治療は非常に難しものですので、現在、ひろ矯正歯科では顎関節の治療は専門機関に依頼しております。
小林先生のお話で自分がどうしても聞きたかったのは、歯科用CTについてのお話です。
画像の精度の向上やコストの低減により、ここ数年で歯科用のCTは普及の一途で、特に埋伏歯の診断や歯周病治療を目的として撮影される事が多いです。
ところが、上記に述べたことと矛盾するようですが、必要のない患者さんにまで興味本位でCTを乱撮している先生がいることも事実です。
何千万もするCTスキャンを買った以上は、なるべく多く使って償却しなければ、と考えているのでしょうが、院長であれば自院での使用頻度は購入以前からわかっているはずで、患者さんの被爆を考慮せずに何でもバンバン撮るのは、かなり問題であると思います。
私たちが日々診療していると、非常に稀に、レントゲン撮影を拒否される方がいらっしゃいます。(ひろ矯正歯科には12年間に2人だけおみえになりました。)
私たちの撮るレントゲンの被爆量は、専門的な数字になりますが、頭部のX線写真1枚で2〜3MSv、パノラマレントゲンで3.85〜30MSv、デンタルが1枚1〜8.3MSvです。
これに対し、歯科用CTの被爆量は480〜560MSvにも達します。
つまり、CTを1回撮るということは、矯正の頭部のレントゲンを200枚以上(!)、通常のデンタルX線(2×3cmくらいの小さいレントゲンです)の500枚以上(!)を一度に撮影するのと同じだけ被爆するわけです。
ですから、歯科用CTを撮るのであれば、最初にパノラマやデンタルでスクリーニングを行い、必要な部位だけに限局してCTを撮影すべきです。
皆さんがCTを撮影される事になったら、事前に先生から「どこの部位のCTが、なぜ必要なのか」という説明がされるはずです。何の説明も無しに、CT撮りますのでこっちに来てください、という場合は、患者さんのほうから撮影目的や理由を聞くべきです。遠慮すべきではありません。何処で、どのような治療を受けるかを決めるのは、患者としての権利です。
また、MRIについては、総合病院の先生やレントゲン技師さんから、矯正装置が入っているとMRIが撮影出来ないので、矯正装置を外してくれと言われることがあります。
何の連絡も無しに勝手に舌側矯正の装置を外して事後報告、という事例が過去に1度だけありましたが、小林先生の講演では、アーチファクトは撮影条件によって減らすことが出来、1.5テスラー以下であれば、殆ど問題はないとのことでした。
実際に、MRIを撮影する際に技師さんから連絡があり、少しコメントするだけで問題なく撮影されているようですので、患者さんの皆さんは覚えておいて頂くと宜しいかと思います。
次回の日臨嬌は11月、宇都宮で開催されます。
2006年09月17日
第65回日本矯正歯科学会が札幌のコンベンションセンターにて開催されました。
会場の札幌コンベンションセンター
慰安旅行の頁に書いてあるとおり、ChicagoのAAO以来、スタッフの学会参加はなく、国内外の学会にはずっと自分一人で参加してきましたが、今回はDental Hygienistの2人が参加を希望したので、一緒に参加してきました。
本大会ではEBOの報告を学術展示で行うと共に、先日行われた専門医試験に合格しましたので、治療記録の展示を行ってきました。
9月13日 移動日
[1つ目のハプニング]
信州松本空港から千歳空港に直行便が出ているので、便利と言えば便利ですが、、、大事な学会のスケジュールに飛ぶか飛ばないかその時になってみないとわからないような移動手段を組み込むのは危険です。いろいろと他の方法を種々検討しましたが、結局、飛ばなければ車で羽田まで走ってそこから札幌に向かう、ということでスケジュールを立てました。
14時15分頃、札幌発の機材が松本上空で旋回をしています。
「降りれるかな、、、無理だろうな、この天気じゃ、、、絶対に無理だ。」
ところが、神は私たちに味方してくれました。
悪天候の中、何とか日航機は松本空港に着陸し、私たちは無事、札幌に向かう事が出来ました。
約1時間10分で無事千歳空港に到着、松本は大変な雨でしたが、札幌は晴天です。
電車、タクシーを乗り継ぎ、宿泊先であるホテルクラビー札幌に到着します。
[2つ目のハプニング]
自分がまずチェックインを済ませると、ウエルカムドリンクの券をくれました。
食事の時間までまだ2時間もあるので、まずはビールで乾杯をしてから食事に行きましょうか、とDHの2人に、、、ところが、彼女たちの部屋が取れていない、、。
「お名前が見つかりません」とのこと。
そんな馬鹿な、と思い、焦ってPCを起動して予約確認のメールを見せる。
絶対にそんな事は無いはずだ、僕は自分でちゃんと予約した、、、筈なんだけどなあ、、。
予約係の責任者の人にも、フロントの人にもメールを見せて、宿泊者の名前を見せて説明するが、いくら説明しても埒があかない。
しょうがないので、タウンページを借りて、札幌中のホテルに片っ端から電話するが、日本矯正歯科学会のため、どこのホテルも全て満室。
ここなら空いている気がする、と、虫の知らせで札幌ガーデンパレスに電話。
すると、ビンゴ! 本日のみツイン一部屋のみ空いているとの事。
早速予約してDHの2人が移動します。
空港からホテルクラビーに着いたのは4時半、その時すでに6時半ですから、2時間のタイムロスです。
7時からサッポロファクトリーで食事会があるというのに、、、。
待つ事30分、2人が戻ってきて、サッポロファクトリーに急ぎます。
札幌ファクトリーです。
夜の札幌を少しブラついて12時少し前、帰ろうと思ってタクシーを待っていると、うちのDHから電話があり、な、な、何と、クラビーに予約が取れていたとのこと!
フロントマンと予約係が見落としていたとのこと!
あれだけ何度も宿泊者の名前を言って確認したのに、なんたる事だ!
クラビーに戻って、フロントに一言、「勘弁してちょ」。
9月14日 学会初日
本日は朝から学会です。
今日は専門医試験に合格した人は、資料を展示しなければなりません。
今回専門医試験を受験したのは250余名、合格者は156名でした。
長野県の開業医では長野市の堀内先生と自分の2人のみでした。
これを嬉しいと考えるか、残念だと考えるか、、、複雑な気分です。
学術展示の準備もあるので、物凄い荷物です。
準備も大変で、終わったら汗だくです。
DHの2人に手伝ってもらって展示を終えて、口演の時間を再度チェックして、その合間を縫って学術展示を全てチェックします。
たくさん人が来てくれるかな、、。
1日がアッと言う間に終わり、専門医の資料を片づけに向かいます。
その日の夜は新潟大のOBの石井先生が食事に招いて下さっているので、着替えて急いで向かいます。
これが、地元の製薬会社の人に教えて貰った店だそうで、超美味しかったです。
★三つ、頂きました!
このお店でも、その後の喫茶店でも御馳走になってしまい、申し訳ありませんでした。
石井先生と山崎先生と、K先生と。
9月15日 学会2日目
今日は学会最終日です。
朝早く起きて食事を済ませ、会場に向かいます。
臨床セミナーでは、出口徹先生のMIA、井川先生のPsycho-dentistryの講演を聞きます。
出口先生といえば、あのIndianaで御一緒させて頂いた、恩師出口教授の御子息です。
歯根吸収についてもきちんと考察を加えられました。最も大きいのが遺伝的要因で、吸収のタイミングはレベリングの際。heavy forceに起因する歯根吸収は、space closingなどの際に見られる、とのことでした。 何だかホッとしました。
井川先生の講演も素晴らしく、久しぶりにたいへん感銘を受けました。
井川先生の講演です。
12時30分から13時30分は、学術展示の奇数番号の質疑応答ですので、自分のパネルに向かいます。
学会中、ポスターが剥がれていないか、模型が散乱していないか、時々チェックに行きましたが、常にたくさんの人がファイルを見ておられてホッとしました。
盛況、盛況。
[そして3つ目のハプニング]
質疑応答で何人かの先生から EBOならびに裏側からの治療の術式等について質問があり、説明していました。
これはですね、、。
皆さん、真剣に見ておられました。
大臼歯にもバンドは使っては いけません。
バンドを巻くとですねえ、、。
先生方と話をしていると、藤田欣也先生がお見えになりました。
質問を記したコピーを渡され、記入して郵送するようにとのこと。
「イヤです」と、お断り申し上げました。
「じゃ、今、答えてくれますか」とのこと。
まずは「リンガルブラケット矯正法」という語句について説明をとのこと。
「これは今回、日矯事務局から用語についての指示があり、それに従ったまでです。先生も同様の発表をしていらっしゃるんですから、日矯から連絡が行っており、当然御存知でしょう」と申し上げると、「知らされていない」とのこと。
次に「マッシュルームアーチを使われていますか」と尋ねられ、「当然です。何か問題が?」と返答、「特許の話なら、20年で特許権は消失しているでしょう」と申し上げると、「特許は20年で切れても、用語に対する知的財産所有権は50年間生きているんだ」とおっしゃる。
そこから押し問答が続き、藤田先生が自分の聞いている事に答えないまま立ち去ろうとするので、「逃げるんですか?」と申し上げると、「誰が逃げるか!」と、かなりお怒りです。
自分は何もやましい事もないし、間違ってはいない、謝る必要もないと思ったので、そのような対応を取りましたが、回りは黒山の人だかりです。
5分後、質疑応答の時間が過ぎたので退席し、藤田先生が廊下にいらっしゃったので、もう一度お話をします。
「藤田先生、あれは僕が卒業して矯正科に残って間がない頃、おそらく87年頃だったでしょうか、ある日曜日の朝、嫁さんが新聞を読んでいて、『フジタメソッド。歯の裏側に矯正の装置を付けるので装置が全く見えないんだって、すごいね、知ってた?』というので、この時は本当に『世の中には、なんてすごい人がいるんだ。一体全体、どうしたらそんな事を思いつくんだろう、、』と感動したのを昨日の事のように覚えています。藤田先生が舌側に装置を装着する方法を考案されたのが70年代初頭、歯科矯正学の歴史上、今までいろんな発明があり、いろんな人が名前を残していますが、藤田先生ほどの新旋風を起こした人はいません。正直な話、僕は毎日治療しているマルチブラケットを考案した人の名前は知りませんが、リンガルを発明したのは藤田先生だと知っています。世界中の人がそれを知っているのに、先生はなぜそこまでされるんですか。もうやめてください。先生がそうゆう事をしてもしなくても、リンガルの考案者は藤田欣也だということは動かしようのない事実であり、世界中の誰もが知っているんです。」と申し上げました。そうしたらスフェリカルアマルガムにまつわる話から、今までつらい思いをされた沢山の事を話して下さいました。
「先生の仰る事はよーくわかりますが、僕個人のお願いとしては、目をつぶって頂きたい。来年もリンガル関連の発表が沢山あると思いますが、お願いですから、来年1度だけ我慢して、リンガルの展示の前にいつものように現れて、何も言わずにニコッと笑って立ち去って下さい」と、お願い申し上げました。
藤田先生がおっしゃるには、「舌側矯正という4文字がどうしても我慢出来ない」とのことでしたが、自分流に解釈して、藤田先生をそこまで怒らしめたのは、藤田先生に感謝をするどころか、足蹴にしてきた日本の一部の先生達が原因ではないかと思います。
今後、自分は日本で発表する場合、日本語は学会の指示する語句を使用しなければなりませんが、英訳に関してはは「Lingual Orthodontics」ではなくて「Fujita Method」と表記したいと思います。これは藤田先生に対するこびへつらいではなく、舌側にブラケットを付けて治療する全ての方法を「フジタメソッド」の範疇としてとらえ、その中にいろんな先生のテクニックがある、「リンガル」という言葉も、フジタメソッドの中のリンガルと考えるのが妥当ではないかと思いました。
自分もRCIBSに関する特許を持っていますが、ちょっと変えただけで●●IBSと命名して自分の特許だと称し、業として使っている者や、僕が自作で作ったプライヤーやインスツルメントを見せたら勝手にコピーをして販売している者もいて、本当に腹立たしい思いをしているので、藤田先生のおっしゃる事は本当に我が事のように良く分かります。
こうゆう事を平気でする人がいる限り、一番馬鹿を見るのは考案者です。
頭に来るのはわかりますが、でも僕は藤田先生には我慢をして下さいとお願い申し上げます。
僕のような未熟な人間でさえ我慢しているのですから。
藤田欣也先生と記念撮影です。 先生とお話が出来て良かったです。
3時に展示を撤収し、学会場を後にします。
松本行きの飛行機は1日1便、明日の昼の便で帰るので、今日はスタッフを連れて小樽に向かいます。
いつも頑張ってくれているので、少しサービスです。
三角市場で まずは腹ごしらえです。
ウニイクラ丼と、鮭いくらの親子丼
ああ、しあわせ、、。
小樽運河です。いつ来てもきれいだな、、。
9月16日 移動日
早く起きて食事をすませ、飛行機の時間まで市内観光です。
北大のイチョウ並木、ポプラ並木、クラーク博士像、赤煉瓦の旧庁舎、時計台を見て空港に向かいます。
来年の日矯は大阪で開催の予定です。
北大のポプラ並木で記念撮影
青年よ、大志を抱け
旧北海道庁です。
追記:今から10年ほど前、自分はJLOAすなわち日本舌側矯正学術会に入会しました。ちょうど、地下鉄サリン事件のあの日です。入会して以来、ずっと出席せず幽霊会員でしたが、3年ほど前からでしょうか、会で話をする機会を与えて頂きましたので、それ以後、会の先生方にも会いたくて、時々顔を出させて頂いてきました。現会長は居波先生。毎回理事会のたびに以前の会長達と揉めています。揉めている内容がおかしい。自分はおかしい事はおかしいと、誰に対しても、いつもはっきりと申し上げてきました。言いたい事があるのにイジメられるのがイヤだから、と黙っている人が多いですが、それは卑怯だと思います。自分の事だけを考えているならば黙っていれば良いし、理事を辞めてただの会員として受け身でいれば良い。僕は会での自分の立場よりも、今、世界で日本のリンガルの先生達がどうゆう位置にいるのか、今後のJLOAの発展や、リンガルそのものの将来の発展性を考えると、余計にスジの通らない事は正しておかなければならないと思い、今まで率直に意見を述べて来ました。BrusselsのESLOで、外国の先生達がJLOAの事を何と評していたか、御存知でしょうか? でも、いつの日にか、会の中では「広はうるさい」、「お前が一番うるさい」と言われるようになり、仲の良い会員の先生からも同様に言われ、14日は「今日の理事会はお前が来なくて良かった、来てたらもっと揉めてた」と言われました。「そうですねー、僕が行っていたら火に油を注いでいたでしょうね」と笑って切り返しましたが、冗談じゃないです。誰が好きこのんで喧嘩するでしょうか。もういいです。自分の限られた時間を今後はもっと有意義な事に使い、自分のエネルギーをもっと有効に使いたいので、僕は本日をもって日本舌側矯正学術会を退会します。
9月19日、追記
たくさんの先生から考え直せとお電話を頂いております。ありがとうございます。折角ですが、今のところ、そのつもりはありません。
歯科関係者以外の方がこの頁を御覧になったら、廣ってヤバイ人? と驚かれるかと思いますが、事情の分かっている先生なら、なるほど、と御理解頂けると思います。僕は決して滅茶苦茶な歯科医ではありませんので、患者さんの皆さんはご安心ください。
9月26日、追記
今、自分が辞めると、会長の居波先生に多大な御迷惑をおかけすることになります。
もう少し待て、ということですので、一旦保留ということでお返事申し上げました。
2006年08月28日
今年のお正月過ぎに Dirkから電話があり、3月に香港で Incognito - TOP systemセミナーを開くので来ないか、と誘われましたが、WSLOの予定と重なっていたので、残念ながら参加出来ませんでした。
春先に再度電話があり、8月に日本でセミナーを開こうと思う、日程やコースの準備、サポートをしてくれないかと言うので、忙しいので無理だ、Ormco Japanに頼め、と話しました。
そうしたら、無料招待するので、来ないかと誘われました。
Dirkとは Dallasの ALOA以来、10年間の付き合いです。
いろんな点で学ぶところが多く、断る理由は見つからないので、ふたこと返事で参加を決めました。
19日の夜、診療が終わってから家にも帰らず、塩尻駅に直行、しなのに飛び乗り、大阪に向かいました。

これが Incognitoです。
19日朝、セミナー会場に向かいます。
エレベーターホールでDirkにバッタリ出会います。
「わおー、元気かい?」と、二言三言、話をします。
「いいネクタイしてるじゃないか!」と言うと、
「いいだろう! おれの親友がくれたんだ!」と笑っている。
えへ、そのネクタイは Berlinの ESLOの時に、僕がお土産にあげた ISSEI MIYAKEのネクタイです。
忘れずにキッチリしめてきてくれるところが嬉しいですね。

彼が Dr.Dirk Wiechmannです。
セミナーが始まると、彼の矯正学についての真剣な取り組み方がひしひしと伝わって来ます。
矯正歯科を金儲けの手段としか考えない歯科医がいますが、彼は矯正学の基礎から最新の知識まで、細胞学から日常臨床まで、本当によく勉強しています。
彼はドイツの中でも飛び抜けた存在ですが、彼の話を聞くと、ドイツの矯正歯科はこんなにもレベルが高かったんだと、驚かされました。
1日があっと言う間に終わりました。

みんな一生懸命です。 僕は舌側矯正は慣れているので、実習も即終了です。
早く終わったので、Dirkに他の先生達の指導をしてくれと頼まれますが、
そんなおこがましい事はできません。
翌日、朝食を済ませて会場に向かいます。
ロビーで先生方と話しているとDirkが登場、
「いいネクタイしてるじゃないか!」と言うと、
「いいだろう! おれの親友がくれたんだ!」と笑っている。
今回セミナーに無料招待してくれた御礼に、昨日僕がプレゼントした Loeweのネクタイとカフスです。
彼の applianceについての説明と、模型を用いた実習で、今日も1日があっと言う間に過ぎました。

昼食も On timeです。ヨーロッパの矯正事情や先日の ESLOの事などについて話しながら、楽しい Lunchでした。
全てが予定表どおり1分たがわず進行し、終了も5時ジャストです。
内容も素晴らしいが、ここまで On timeに進行するセミナーは初めてです。
本当に感動しました。
彼の Incognitoをひろ矯正歯科にも取り入れ、ひろ矯正歯科の患者さんがもっともっと快適に舌側矯正を受けて頂けるようにしたいと考えております。
Certificateを貰って、記念撮影です。 ありがとうございました!
2006年08月23日
7月16,17日、都市センターホテルにて、STbセミナーが開催され、竹元先生に呼ばれて、インストラクターとして出席してきました。
以前から竹元先生には、講習会を一緒にやらないかと誘われておりましたが、僕はアソシエイトがおらず一人で医院を切り盛りしているので、時間調整が難しいということと、セミナーの案内に名前が載っていないのに飛び入りで話をして、受講者の先生方からクレームがついてもイヤなので、今までは御遠慮申し上げてきました。今回は随分前から誘われていたので、お手伝いをさせて頂きました。

セミナー風景
STbセミナーは2日間のコースで、一般歯科の先生や舌側矯正をこれから始めようとしている矯正の先生方を対象とした Basic courseです。
初日は舌側矯正独特のメカニクスや落とし穴などについての講義、2日目はWire bending等を含めた実習があります。
僕は竹元先生とは御厚誼にさせて頂いておりますが、E-LINEで働いていたわけでもなければ、いろんなテクニカルな面で御教授を受けたわけでもないので、いろんな situationで考え方が違います。
10余年前、従来の Indirect Bonding法にとらわれず、弾力のない個歯トレーを使った bonding techniqueを思いついたのも、舌側矯正はこうゆうものだという先入観が僕には無かったからこそ生まれたのだと思います。
初日の夜は懇親会が行われました。懇親会ではいろんな先生とお近づきになる事が出来て、楽しいひとときでした。

受講の新潟大学のOBの先生達と
自分のテクニックや最新のラボテクニックを一人でも多くの先生に知って頂きたいと思いますし、ラボや舌側矯正に関する講習会をやって欲しいというリクエストをたくさん頂いております。
以前にヒロ・システムに関するセミナーを行いました。
その際には、北は北海道から西は沖縄まで、全国から200名ほどの専門医の先生が集まってくださいました。
でも、中には変わった先生もいて、自分の話をのっけから疑ってかかる先生もいたので、なぜそうゆう先生に自分の持っているノウハウを教えなければならないのかと思うと、馬鹿らしくなって、2度とやるもんかと思ってしまいました。
現在、ヨーロッパでセミナーをやってくれないかというオファーを頂いています。 自分の考えやテクニックを聞いて頂けるなら、いつでも、どこにでも喜んで参上したいのですが、いかんせん時間調整が難しく、現在調整中です。
2006年07月06日
舌側矯正では世界最大の学会、European Society of Lingual Orthodonticsの Biannual meetingが 6月15-18日、ベニスの ラグナパレスで開催されました。
本学会では講演1題、展示1題、Happy hourのモデレーター、座長等をつとめさせて頂きました。

会場のラグナパレス
WSLOの頁に書きましたが、自分は今まで ESLOという学会が好きで参加してきましたし、参加して良かったと思うのが、この学会でした。
ところが、今回は今までの ESLOとは違い、行く前からも帰ってきてからも、かなり雰囲気が悪かったです。
個人の批判をするつもりはありませんが、president と committeeは、WSLOを敵と考え、WSLOに参加した者を目の敵にし、あちこちで power harassmentを行いました。
例えば、Dr.Scuzzoは講演の依頼も受けていないのに、committeeは 当日のプログラムに勝手に彼の名前を演者として載せました。 Scuzzoは講演予定ではないのでパソコンも持ってきていません。 彼の話を聞こうと集まった人は、彼が話せなければ、「折角来たのに! Scuzzoは何だ!」と怒るでしょう。 一番困るのは Scuzzoです。(これは自分を陥れるために仕組まれた事だ、とは Scuzzoの弁)
Happy hourでは、各テーブル受講者10名のはずが、7名、8名がテーブルに来ないために、2、3名だけで discussionをした先生もいます。こうゆう前代未聞の経験をしたのは、WSLOに協力した先生でした。
On timeに進行するように努めなければならないはずの座長が、呆れるような低レベルな質問を何度も繰り返して講演の進行を意図的に遅らせ、結果的に午前最後の Speakerが お昼休みの最中に口演することになり、講演を開始するとともに聴衆が会場からみんな去ってしまったり、午後一番の講演の際には、大ホールには数名しか人がいなかったり、、。
今まで20年以上国内外のいろんな学会に参加してきましたが、こんな学会は今まで見たことがありません。
president と committeeは、ESLOは誰のために、何のために存在するのか、よく考えて自分たちの行った愚行を反省して貰いたいものです。
学会が終わったあと Committeeは、参加者数は歴代 ESLOの最高を記録したと発表していますが、Official invitationをあれだけたくさん乱発し、しかも、Invited speakerには何一つ Advantageを与えていない等々、グレーな部分が多すぎます。
この大会が終わって、次期大会長のDr. Alain Decker先生は WSLOと friendshipを結び、愚かな戦いに終止符を打たれた事を考えてみても、この Venice meetingが如何に理不尽なものであったか、明らかです。
次期大会は 2008年に Cannnesで開催されます。
以前の活気に溢れた、楽しいESLOに戻ってくれると信じております。
会場内は一時、満員でしたが、、、。
展示では Power point movieで最新の Hiro systemを紹介しました。
Gala Dinner にて 黒いネクタイが次期大会長の Alain Decker先生、髭が Germain Becker先生
Gala Dinnerだけは、いつもどおり楽しい ひとときでした。
2006年05月04日
舌側矯正の世界大会、 World Society of Lingual Orthodonticsの第1回大会が 3月2-4日、New York の Jazz At Lincolin Centerで開催されました。
今までは舌側矯正の世界最大の学会といえば、ESLOでしたが、European Society of Lingual Orthodontics はその名の示すとおり、EuropeanのSocietyです。
私は約10年間、ESLOには参加してきましたし、これは自分の自由意志で参加してきましたが、毎回、ヨーロッパ以外の国からの参加者が半数を占め、特に舌側矯正の盛んな日本、韓国の先生達の治療技術、治療結果の Quality、先進性、症例数のどれをとっても、日本と韓国の先生が本会で果たす役割は大きいことは明らかでした。
それゆえに、ESLOのActive memberの先生達は、Active memberであれば、Non EuropeanのでもEuropeanと同じに扱えと要求してきましたが、一部のBoard membersは自分たちの影が薄くなるのを恐れ、自分たちのFinancial interestを死守するために同意しませんでした。
そこで、世界中のdoctorが平等な権利で、対等な立場で集まれる会をと設立されたのがWSLOです。
わたくしは僭越ながら本大会では2題の口演発表と1題の展示発表、Pre- congress Courseの講師、Active memberになるための症例の審査などをさせて頂きました。
学会場内では写真、ビデオの撮影が禁止されており、写真を撮ろうとすると警備の人がすぐに飛んでくるので、学会の写真はあまり御紹介出来ません。
読んでもらっても退屈ではいけませんので、観光案内をたくさん盛り込みます。
2月27日(月)、行ってきま〜す!
いつもながら、自宅から成田までタクシーです。
いつも「ひろ先生、成田までどうやって来たのですか?」との問いに、「タクシーです」と答えると、みなさん「タ、タ、タ、タ、タクシー!!??」と、目を点にして驚かれますが、中央タクシーは長野県人なら知らない人はいない、自宅まで迎えに来てくれて成田まで直行のジャンボタクシーです。
いつもながら行きは僕1人、貸し切りです。
この日は成田全日空ホテルに前泊です。
この時期、長野県の天候はいつどんな雪がふるかわからないので、大切な学会に出席する時は必ず前泊するようにしています。
「ン? 全日空ホテル?」
そ〜なんです、今回からJ●LはやめてANAにしました。
J●Lは最近、機体整備不良や幹部の不祥事など、様々な問題が報道されていますが、これは今に始まった事ではない。
J●Lは利益追求で安全は二の次、ANAは安全第一・顧客最優先というカラーは、僕たちが小学生の頃から知られています。
僕自身のJ●Lに関わる問題としては、数年前に成田から上海に向かう際に油圧計の故障で墜落しかけ、酸素マスクが降りてきて、高度はみるみる低下、東京湾上空で燃料を殆ど捨てて、墜落からがら成田に緊急着陸した事がありました。
その際には、説明やお詫びなどは一切ありませんでした。
一昨年は、Indiana Univ.に向かう時のJ●L側のダブルブッキングで、あやうく Washingtonに飛ばされそうになるわ、その他にも機内食の不手際で子供がアナフィラキシーを起こす一歩手前になったり、Cabin attendantの対応の悪さ等々の理由で、J●Lにはもう二度と乗りたくないというのが本音です。
J●L関連のホテルなども二度と泊まりたくないので、今まで貯まったマイレージは全て食料品やお酒などに交換していますが、今回ANAにして本当に良かったです。
2月28日(火)、いざManhattanへ
28日の朝の便でNew Yorkに向かいます。
今回、ANAにして最も正解だったのは、座席にAC電源があり、NYに着くまで休まずパソコンで仕事が出来た事です。
12時間ぶっ通しで、誰にも邪魔されずに集中出来る時間はそうめったにあるものではありませんから。
もちろん、機内でのサービスも抜群、食事も美味しかったです。
朝9時半、NYのJFK空港に到着しました。
今回はレンタカーを借りずにタクシーでホテルに向かいます。
運転手は黒人のお爺さん、料金メーターをセットしませんが、心配ご無用。
JFKから Manhattanの downtownまでは flat fareで$45(tall road, tipは別)ですので、ご参考までに。
ホテルに到着、今回は会場の近くの Holiday Inn Midtownです。
時間は10:30a.m.、まだ部屋には入れて貰えないだろうけど荷物を預けて出掛けようと思い、フロントに向かいます。
クロークを目指しますが、receptionのオジサンが呼んでいる。
行って、予約してある旨を伝えると、部屋に入れてくれました。
ああ、ありがたい。
荷物を運んで切れた Bell captainに tipを渡し、internet accessについて尋ねると、なんと、部屋では High speed internetが無料で使い放題とのこと。
ホテルによっては1週間で15,000円ほど取られますので、これはラッキーです。
部屋はゴージャスではないが、十分です。
早々に荷物の整理を終え、メールのチェックをしたら、会場の下見に Down Townに出かけます。
これが会場の Columbus Circle前の Jazz at Lincoln Centerです。
3月上旬の松本も寒いが、NYはもっと寒い。
最低気温−8度、最高2度です。
僕は暑いよりは寒い方が好きなので、むしろ心地よく感じますが、それでも1時間ほど歩くと足の裏から冷え込んできます。
学会場の下見を終え、晩飯を食べにDown Townを歩きます。
晩飯はHootersのBeerとBuffalo Chickenに決まり。
Hootersというと、短パンのお姉さんがローラスケートで運んできてくれる、どちらかというと助平オヤジの行くお店だと思っている人が多いですが、実際には親子連れやカップルなどが多く、安い予算で飲んで騒げる健全なお店です。
ビールを3杯程と、チキン、オニオンフライを食べてホテルに帰ります。
Hooters名物、バッファローチキンです。
3月1日(水)予備日
翌日、3月1日は予備日です。
観光のために予備日を取っているのではなくて、交通事情で予定どおり学会場に到着出来ないと大変な事になるので、前日入りするわけです。
On scheduleで到着したので、結果的には1日観光です。
でも、あちこち写真を撮りまくり、いつものように講演の際のスライドに引っぱります。
この日は、19時半から明日の Pre-congress courseの打ち合わせがあるので、まずは打ち合わせ場所のレストランの下見です。
歩いていけない距離ではないので、歩いて行く事にします。
地図を見ながら、レストランに向かいますが、途中、Rock Feller Centerを見つけます。
クリスマスになると、このビルの前のコンコースに巨大クリスマスツリーが飾られます。
買い物かごを下げたおばさんに、「ここはクリスマスになるとみんながスケートをするところですか?」と聞くと、「スケートをするのはここではなくて、その交差点を右に曲がって2ブロックほど行くと、左側に国旗がたくさん立っている所があるので、そこがスケートをするところよ。今もみんな滑っていると思いますよ。」と教えてくれました。
レストランと同じ方向なので、おばさんに御礼を言って、そちらに向かってみます。
すると、あった、あった、みんな滑っています。
おや、ここにもロックフェラーコンコースと書いてあります。
ヒエー、凄いな、ロックフェラーさんは。
これ以外にもロックフェラー大学、ロックフェラー病院など、ロックフェラーと名の付く物が山ほどあります。
僕もいつかは、、。
少し歩くと、目的のレストランを発見。 ホリデイ・インから歩いて20分弱です。
OK、ここだな、わかった。 さて、どうしようかな、、。 まだ10時です。
歩いてタイムズ・スクエアを訪れ、その後は観光船であるCircle Lineに乗ることに。
それにしても、NYというのは、なんと汚い街だ。
カリフォルニアなどでは歩きながらタバコを吸っている人、タバコの投げ捨てをする人、ゴミを捨てる人などあまり見かけないが、NYはみんな、平気で歩きタバコをして、ポイポイ捨てる。
タクシーの運転手なんて、走りながらコーラの空き缶を投げ捨てます。 考えられない。
もっと綺麗で、オシャレで、洗練された街だと思っていましたが、偉い違いです。
建物も古く汚いビルが多い。 ヨーロッパだと、古くても威厳があり、趣があるのですが、NYにはガッカリしました。
歩く事、小一時間。 Circle line乗り場に到着、切符を買って、船に乗ります。
3時間かけてマンハッタン島を1周します。
早速デッキの後ろのオープンテラスに座ります。
出発してから15分位でしょうか、自由の女神の前を通ります。 「おー、これが自由の女神か、、、」。
World Trade Centerの無き Manhattanの Down Townを海から眺め、Brooklyn Bridgeをくぐります。
ヤンキースタジアムを右手に眺め、左手には Empire State Buildingと Chrysler Buildingを望みます。
これらのビルはほぼ同じ時期に工事が行われ、Chryslerのほうが Empire Stateよりも高かったのですが、Chryslerに負けている事を知った Empire Stateの設計士が、後からビルのテッペンの尖っている部分を追加工事しました。 これによって、Empire State buld.は当時では世界一高いビルとなったのです。
赤い矢印がエンパイアステート、緑の矢印がクライスラーです。
コロンビア大学を右手に眺めた後、ダウンタウンに少しづつ近づいて行きます。
このクルーズの間、音声による案内が流れていたのですが、僕はテープだと思っていました。
そしたらなんと、これはオジサンがずっと生でガイドをしてくれていたのです。
僕はずっと外にいたので気がつきませんでしたが、ガイドが終わると同時にみんなで拍手拍手の嵐です。
本当に楽しい3時間でした。
結局、昼飯は抜きでホテルに帰り、少し横になってから着替えて打ち合わせに出掛けます。
打ち合わせを終えると、夜10時過ぎです。
夜のダウンタウンを1人で歩くのは少々抵抗がありますが、一人歩きの女性なども結構歩いているので、「郷に入りては郷に従え」で、1人で歩いて帰ります。
3月2日(木) Pre-Congress Course at Rose Theater
今日はPre-Congress Courseの日です。
8時に会場に向かいます。
Registrationを済ませ、Takemoto先生、Scuzzo先生、Fillion先生、LeClerc先生などに挨拶、昨日はお疲れ様でしたと。9時半から講演が始まります。
最初は Takemoto先生が STbの特徴やAdvantageについて総括します。
1時間半ほどの講演のあと、Scuzzo先生に交代です。
Sccuzo先生は、現在彼が行っているラボワークや IDBSの方法について1時間半かけて説明です。
お昼ご飯を3階の「Masa」という日本料理屋で食べました。
天麩羅ランチを食べましたが、あつあつ、サクサク、安くて、美味しい!
皆さんもNYに行かれたら、是非寄ってみてください。
お昼を済ませて、いざ、僕の講演の番です。時間は1時間半です。
369枚の Power Point Slide Showに2つの movieを入れて、2つの musicを入れて、total 160M程の presentationです。
Windows machineならいくつかに分けないといけないところでしょうが、さすがはMac、僕の12inch Power Bookはこの程度の presentationは物ともせず、快調にプレゼンが出来ます。
まずは Lingual のIndirectの歴史から説明します。
Allen roomは一杯の人で埋め尽くされています。
San DiegoのRoncone先生も一番前に座っていますが、いつもどおり緊張することもなく、むしろ楽しみながら話を進めます。
TARG, CLASS, それから最新の Hiro Systemについて説明したあと、STbの治療例を17例紹介し、講演を終えます。
最後に質問はありませんか、と聞くと、数名の先生から Wire sequence、Bracket height、 模型の分離材、 materials等に関する質問があり、答えて講演を終わります。
受講された方々の反応がイマイチだったかな、、、と思いきや、コーヒーブレイクの時に沢山の先生が直接聞きに来てくれて、休む暇がありません。
時間をかけて準備をした甲斐がありました。
しんがりはFillion先生。 コンピューターを使ったラボワーク等々についての説明でした。
5時過ぎに Pre-congress copurseを終え、Fair Well Partyが始まります。
その夜は、明日の Case presentationの evaluationについての会議です。
自分を含め、審査をする先生達が集まり、評価の方法等、詳細についての打ち合わせです。
大切な事なのでじっくりと話し合い、結局終わったのは23時頃だったでしょうか、、、疲れました。
深夜ですが、勝手はわかったのでホテルまで歩いて帰ります。
3月3日(金) WSLO第1日目
WSLO大会初日は、朝9時からです。
本日の僕の役目は、Active memberになるために提出された症例を採点する事です。
まずは展示室に向かい、自分のケースをDemonstrative presentationとして展示します。
そのあと、Rose theaterに向かうと、最初、Takemoto先生、Fillion先生の挨拶があり、続いて Wick Alexanderの講演が始まります。
続いて、Ronald Roncone, Couteny Gorman, Mario Paz先生達の話を聞き、もっと聞きたいのですが、症例の評価をしなければならないので展示室に向かいます。
症例審査を始めます。
試験は完全に匿名で行われましたので、どのファイルが誰の物であるか、わからないようになっています。
これは当初、完全に匿名にするには非常に難しいと思いましたが、実際にやってみると非常に有効であったと思います。
Candidateは全部で50人ほどですので、自分に割り当てられた症例を評価します。
採点を始めて、驚いたのは、日本の先生達のレベルの高さです。
よく、日本の矯正はアメリカのレベルまで達していないとか、ヨーロッパの先生の治療の質が高い、などと言う人がいますが、それは矯正の事がわかっていない人が言う事です。
もともと白人とアジア人は治療の難易度が全然違います。
白人の90%はNon-extraction、Low angle、Minor crowdingですが、日本人の患者さんは約70%がExtraction, High angle, severe crowdingです。
こうゆう患者さんは彼らにはとてもじゃないですが、治せません。
日本の先生達の治療のレベル、特に舌側矯正に関しては世界を一歩(正確には数歩)リードしています。
症例を採点していて、残念であったのは、治療はとても上手いのに、レギュレーションに沿っていないために "Incomplete"として不合格にせざるを得なかった candidateが数名いたことです。
例えば、治療前、治療後、保定後のシールの色を守っていない先生、平行模型でない先生、治療中の写真が違うケースの物が入っている先生など。
レギュレーションは、皆が同じ条件で、公平に審査をされるためには絶対に守られなければならないもので、例えて言うと、いくら運転が上手くても、信号の青、赤、黄を守らなければ、運転免許試験には合格しないのと同じです。
つまり、最低限揃えなければならない物が揃っていなければ、いくらプラスアルファをアピールしたところで、それらは加点にはならず、揃っていないということで減点されるのみであるということです。
例えば、模型は「平行模型、中心咬合位で、プラスターベースの高さ7cm、トリミング角度が55°、所定の位置に所定の色のシールを貼ること」と規定されていれば、そのとおりに平行模型を準備しておかなければなりません。
咬合器にマウントした模型を出したいならば、平行模型を提出した上で、咬合器に装着した模型を説明とともに展示すべきで、平行模型を出さずにマウンティングの模型だけで提出したら、“incomplete”で審査対象から外されるのが普通です。
ましてや、マウンティング模型が咬合器なしで転がしてあれば、試験官は中心咬合位が再現出来ませんので、審査中止となります。
これは、私が決めたことではなく、ABOやEBO、M-Orthoなどの試験では決められていることですので、ご承知頂きますようお願いいたします。
治療がきちんと出来ているだけに、どうしようか随分悩みましたが、ここはやはりきちんとしておかなければいけないと思い、公平に採点しました。
ある先生から、「コイツは俺の友達だ、通してくれ!」と、執拗に頼まれましたが、そんなナンセンスな要求はお断りしたのは言うまでもありません。
あとから聞いた話ですが、僕が incompleteにしたのは、僕のよく知っている先生だったそうで、恨み節が聞こえてきそうですが、裏を返せば、私情を挟まず公平な判定が出来たという事の証明であると、プラス思考に考えて頂ければ幸いです。
特に、先に述べたように、日本の先生達の治療のレベルは非常に高度である事、この先、世界の舌側矯正を引っぱって行くのは間違いなく、日本の先生であると思いますので、余計にこうゆう基本的な事はきちんと守って頂かなければならないと思います。
今回、合格出来なかった先生、私は決して自惚れて落としたのでもなければ、私的感情で落としたのでもありません。 もう一度、case presentationの原文(英語のほう)を注意深く読み直して頂くようにお願い致します。
症例の採点を終えて会場に戻ります。
Allen roomでは義澤先生が講演しています。 英語が上手いです。 後で聞くと、若い頃から外人と交流があったとの事です。 英語下手の自分には羨ましい限りです。
GreeceのKanarelis先生、Kokkas先生らの講演を聞いた後、Cocktail Partyです。
国内外のいろんな先生と交流できる楽しいひとときです。
北京大学の先生方と
3月4日(土) WSLO第2日目
学会最終日です。
嘉ノ海先生と朝ご飯を一緒に食べようと、嘉ノ海先生の泊まるTrump Hotelに向かいます。
Trump Hotelは Central Parkの前に位置する超高級なDesigners Hotel です。
Receptionに向かい、嘉ノ海先生を呼び出して貰って待つ事数分。
嘉ノ海先生が現れましたが、な、な、なんとレストランが閉まっている。
Receptionで聞くと、今日は土曜日だから、レストランは11時からとのこと。 近所のホテルもみんな同じで、朝食を取る事が出来ません。
Receptionの人があちこち聞いてくれますが、みんなダメだというので、こうなったら、アソコしかない。
「そこの角のStarbucksは?」と聞くと、reseptionの人が「良く気が付いたなあ! そうさ、スタバならやっているよ!」とのこと。 嘉ノ海先生とスタバで朝食をとり、学会場に向かいます。
Rose theaterでは、Whiteningについての講演をしています。
この先生は以前、ホワイトニングの講習会で質問した矯正専門医に対して、質問に答えようともせずに、「矯正専門医は矯正だけやっていればいいじゃん」と、信じがたい発言をしています。
こんな先生の話は聞いても時間の無駄、Allen roomに移動します。
ラボに関するテーマで、松野先生のハイブリッドに関する講演を聞いた後、1題はさんで自分の出番です。
Indirect bonding の備えるべき条件をまとめ、最新のヒロシステムについてムービーを含めて紹介します。
「先ほど松野先生が、ハイブリッドでボンディングすると片顎6〜7分で出来ます、と言っていましたが、このニューヒロシステムを使えば、5〜6分で出来ます、、!」と、冗談を飛ばします。
会場内バカウケでした。
松野先生は冗談がわかってくれる人なので、こんな事を超満員の学会で言えるわけです。
昼食をとったあと、講演のため、Rose theaterに向かいます。
僕の講演は European Boardの報告ですが、なんとなんと、僕の出番は一番最後、まさに大トリです。
こんな田舎のドクターにこんな栄誉を与えて頂いて、本当に光栄です。
次は僕の出番だ!!
3月5日(日) 帰国
学会が終わって、JFKからANAで日本に向かい、翌日、無事田園風景の空気の綺麗な町に到着しました。
家に帰ると、何人かの先生が僕のところに見学に来たいとメールをくれています。
「うちは田舎だよ」、「東京から電車で3時間もかかるんだよ」、「なーんにもないよ」と言っても、とにかく「感激したので、うちに来たい」、「Dr.Hiroのオフィスを見てみたい」とのこと。
学会か何かのついでに来るのか、と聞くと、うちに来るためだけにヨーロッパから飛行機に何時間も乗って来るというので、そんなに来たければおいでよと、OKしました。
近々また見学の先生が来ますが、患者さんの皆さんには迷惑がかからないように注意しますので、皆様、御理解くださいますよう、お願いいたします。
2003年11月25日
2003年11月16日〜18日、「フランス矯正歯科学会」がパリのPorte MaillotにあるPalais des Congesで開催されました。
日本で言えば、日本矯正歯科学会に相当するフランスで一番大きな学会なのですが、参加者総数は2000人ほどで、演題数は 105題と、日本やアメリカの矯正学会に比べるとこじんまりした学会でした。
日本からの参加者は演者の竹元先生、僕と、福岡の下田先生の3人だけでした。
今回は僕は発表はしませんので、気が楽です、、、すみません。。m-_-m。
1日目:11月14日(金)、、、移動日
いつものごとく飛行機はJAL悟空28の激安エコノミークラスで出発!
松本から成田まで「あずさ」と「NEX」に揺られること5時間!!
それにしても、松本空港が全く機能していないのはどうにかならないのでしょうか!
松本空港活性化と称してつまらない催し物など開いていないで、地方空港は何のためにあるのか、よく考えみるべきです。
成田は成田で、いまだに24時間空港ではなく、夜になると「NEX」さえ走っていない。
日本で唯一の24時間空港である関空から国外に出ようとすると、乗り継ぎが悪かったり、成田乗り継ぎだったり。
おかしいと思いませんか?
厚生年金の問題といい、高速道路のETCといい、先日の選挙といい、自衛隊の派遣といい、最近の日本は納得のいかないことばかりです。
機中ではいつものごとく寝ないでパソコンで一仕事!
機内ではなるべく寝ない方が時差ボケは少ないです。
パリのホテルには16時頃チェックイン。
その夜は機中でキャビン・アテンダントに教えてもらった、知る人ぞ知る小さな家庭的なフランス料理のお店に行きました。
下の写真はチーズフォンデュでもオイルフォンデュでもなく、赤ワインのフォンデュです。
安くて美味しかったです。
2日目:11月15日(土)、、、学会初日
朝起きて学会場にむかいます。
ホテルは親友の Dr.Dirk Weichmannに教えて貰った Le Meridien Porte Maillot。学会場の目の前のホテルなので、雨が降っても大丈夫、忘れ物をしても取りに帰れる便利さです。
一般講演もくまなく全てチェック、演題は Anti Agingや MIA、Distractionを含めた Surgical Treatmentなど、世界中同じような演題ばかりです。
今日は目的とする先生の講演はありません。
午後の学術展示、業者展示などもチェックして帰ります。
学会レセプションにて
参加人数は少ないものの、結構なにぎわいでした。
夜は Dr.Wiechmannが Dinnerに招待してくれました。
イタリアの親友、Dr.Scuzzoや、現イタリア矯正学会の会長である Dr. Giuseppe Siciliani教授なども一緒です。
Parisでもっとも伝統的なショーを見た後、イタリア料理を御馳走になりました。
Dirkはいつも本当に良くしてくれます。
Danke schon, Dirk!!
一緒に行ったイタリア人のMauro、どこかで会ったことがある、、、もしかして、14年前にArizonaのTucsonで Tweed courseを一緒に受けた人じゃないかなア、、、聞いてみると、Bingo!!
14年前のTucsonでの打ち上げで大騒ぎをしていた彼の姿が鮮明に蘇りました。
ランチはホテルの近くのシーフード・レストランで生カキを食べました。
ちょうど旬で安くて美味しいです。
真ん中がcolleagueのMauroです。
3日目:11月16日(日)
今日はDr.Wiechmann, Dr.Fillionの講演があります。
二人とも世界中の舌側矯正をリードする Best of the bestです。
Dr.Fillionの話は、DARI に Scannerを組み合わせて Laboratory Set upを不要にしようというもの。
模型を3D scanして Computer Set upをしようという試みは Dr.Sachideva が何年も前から研究しています。
現在ではINVISALINEなどですでに行われていますし、日本でもすでに行っているラボや、研究中の大学などがありますが、精度がイマイチで実際に舌側矯正のIndirect Bondingに使用できる物ではありません。
Dr.Fillionの Scan像も歯肉のマージンや咬合面の小窩裂溝が不鮮明で、これから、という感を受けました。
頑張ってください!
Dr.Wiechmanは去年のESLOで紹介していたTOP Systemをさらに進化させてきました。
彼のTOP Systemは現状では問題点もいくつかあるものの、リンガルの将来像を表しています。
親友のDr.Drik Wiechmann.
第5回ESLOの会長です。
CLASS,BEST,TOPなどの世界屈指のシステムと一緒に HIRO の名が!
ひえ〜! 感激!
その日の夜は格式高いGara DinnarがAutomobileで、OrmodentのElite partyがHotel Ritz Parisの会員専用のRitz Clubで開かれました。
Elite partyに呼んで貰えなければ、ParisのHotel Ritzなんて来なかったでしょうし、来たとしても Ritz Clubには入れませんでした。
Thank you, Peppe.
超豪華!
4日目:11月17日(月)
学会3日目の今日は竹元先生の講演があります。
時間になって大ホールの一番前に席を陣取ると、そこにはPeppeとFrancoisが。
Francois は第4回ESLO(in Brussels)の会長です。
いつもお洒落で、ねあかで冗談好きです。
竹元先生の講演でも Hiro Systemを紹介してくださいました。
僕のような田舎者にこんなに良くて下さいまして、本当にありがとうございます。
お昼を一緒に食べてから、竹元先生とPeppeは Romeに行かなければならないので、お見送り。
僕は明日の朝早くドイツに向かいますので、パリでのお土産を買いに出かけました。
竹元先生にはいつも本当に良くしていただいて、心から感謝しています。
僕の名前が! 顔写真まで!指名手配のような人相の悪さだ!!
左がローマで開業している Dr.Giuseppe Scuzzo.今年の La Festaに一緒に出場しました。
右がFrancois, オシャレです。
5日目:11月18日(火)、、、移動日
シャルルドゴール空港からフランクフルト空港までルフトハンザで行きますが、、、飛行機の出発も遅れ、さらにフランクフルト上空で旋回していて降りない。
今朝、管制塔のコンピューターがダウンしたため、飛行機がみんな遅れてしまっているらしい。
パリからフランクフルトなら300kmぐらいの筈。こんなことなら、Euro Linerにすればとっくに着いていた、、。
フランクフルトでの宿泊先は、中央駅の前のビジネスホテル。
Samsoniteを開けることが出来ないほど狭い部屋。
18日は何か大きなイベントがあるらしく、市内のホテルは全て満室。2週間前に電話をかけまくって、やっと取れたホテルなので贅沢は言えません。
DBの Central Station 前
その日の夜はSachsenhausenのレストランで伝統的ドイツ料理を食べました。
昨年、Berlinでは食べれなかった豚の塩ゆでEisbeinを初めて食べることが出来ました。
臭みも全くなく、ハムの柔らかい版みたいで、安くて美味でした。
Pilsnerです。酵母が生きているって感じで、酔っぱらいます。
明日は早いので、寝ることに。
6日目:11月19日(水)
ホテルは狭くて汚いといえども、何と言っても中央駅に近いのが強みです。
前日に調べたとおり、7時20分のInter Cityに乗ってDr.Wiechmannの町、Bad Essenに向かいます。
Inter CityでMunsterまで揺られること3時間、その間に食堂車で朝ご飯を食べました。
MunsterでREに乗り換え、さらに揺られること30分、 Osnabruckに到着です。
OsnabruckまではDr.Wiechmannの秘書のAndreaさんが迎えに来てくれました。
Osnabruck は人口約20万人、彼の開業するBad Essenは人口約8000人!!
そんな小さな町で矯正専門で開業し、毎年毎年もの凄い数の患者さんが来ています。
彼の町は僕の開業している塩尻と共通する部分が多く、都会偏重・中央思考の反対を行く考え方が僕と共通する部分が多いので、一度行ってみたいと思っていたわけです。
ドイツの誇る超特急、Inter City Express.
Tuorist Informationで列車検索から
旅券発行まで行ってくれる。
乗り場も行き先も非常にわかりやすい。別にこれといって変わった料理ではないんですが、美味しかった。
3時間半後に彼の住む町の最寄りの特急の止まる町、Osnabruckに到着。
ドイツの町はどこもすごくほのぼのしていて、大好きです。
Andreaさんが車をとばすこと30分、Dr.Dirk Wiechmannの Officeに到着。
清潔感の溢れる、素晴らしい医院です。
矯正歯科というと、ゴージャスすぎたり、清潔感を求めるあまりに白基調で冷たい感じになっている医院が多いですが、彼のオフィスは素晴らしい。
これが彼の住む町、Bad Essen
下の写真は彼のオフィス。
3階建てで、地下もあり、過度にゴージャスすぎず、清潔でとても素敵なオフィスです。
5台のユニットが個室に配され、DirkとAssociateの2人で 年間400〜500人の新患を診ているそうです。
院長室の彼の部屋の机の脇には、僕が家族でTokyo Disney Seaに行ったときの写真が貼ってある!
わおー、感激です。
僕が家族でTokyo Disney Seaに行ったときの写真が!
ラボについても彼は"Toshi, you can see everything. We are open for you."と言って、全て説明して見せてくれましたが、このサイトでは公開するのを避けます。
未だに企業秘密といえる部分が多く含まれているので、彼に迷惑がかかるとけないからです。お見せできないのは残念ですが、どうかご理解ください。
Dr. の称号を持つ彼は、この仕事専門です。
最近、よその医院を見学に行く先生が増えています。
うちにも現在のところ、沢山の先生から見学のオファーがあり、今までは全ての先生を歓迎し、昼食、夕食に招いて交流することを楽しみにしてきましたが、、、いろんな先生がいるもので、僕もスタッフも当惑しています。
今後は Visitorは受け入れない方向で考えています。
今回のDr.Wiechmannの訪問は、フランスに行く前から「来ないか?」って言ってくれたので行けたわけです。
誰でも受け入れてくれるわけではないし、ずうずうしく無理矢理押し掛けたわけではないので 誤解なきよう。
話がそれましたが、4時間ほど見学をさせて貰って、帰りました。
間違いなく言えるのは、彼のシステムは素晴らしい、医院も素晴らしい、ソフトも、ハードも。
矯正歯科に対する彼の姿勢も素晴らしいし、Life styleもすばらしい!
彼が現在、実際にやっていることは、自分も10年ほど前に机上では完成していたことなのですが、それを実行に移す資金も、PCに関する知識も、サポートしてくれる環境も、僕らにはありません。矯正メーカーに話をしてみても、「そんな夢物語」と相手にしてくれませんでしたし、Yesか Noかさえもはっきり言わないメーカーさえあります。
目先の損得ばかり考えていて、数年後、十数年後のことを考えて話をしても受けつけやしない。
情けない限りです。
このままでは、日本は世界から置いてきぼりを食らうのは明らかです。
その夜はフランクフルト中央駅に8時半過ぎに到着。
またSachsenhausenに行って、PilsnerとAndreaさんに教えて貰ったGrun kueに舌鼓。
レストランではアコーディオンを弾くおじさんがいて、結構にぎやかでイイ感じでした。
日本でもこうゆう感じのレストランがあればいいですね。
明日の夕方の便で帰国です。
7日目:11月20日(木)
早いもので、今日は帰る日です。
パリでワインフォンデュを食べたのがず〜っと昔のような気がします。
帰る前にまた、ビールをひと飲み!
Danke shoen, Dirk.Auf Wiedersehen Deutscheland!!
日本到着は金曜日の午後、松本に着くのは夜中になります。
明日朝から患者さんがギッシリです。
頑張らねば!
2003年07月24日
7月24日、ひろ矯正歯科のスタッフ全員でJALアカデミーの接遇セミナーを受けてきました。
これは元日本航空の客室乗務員をしておられた方が講師で、日頃の立ち振る舞い、言葉遣いをはじめとする礼儀作法を教えてくれる講習会で、左のように礼の仕方、立ち方にはじまり、「おはようございます」等の挨拶をする際の基本的注意事項など、かなり詳細なところまで伝授してくれ、良くないところは厳しく指導してくれるものです。

本来は男子禁制のようですが、特別にお願いして、私も一緒に話を聞いてきました。
最近耳に付くファミコン言葉(ファミレスやコンビニなどで使われている言葉)、
例えば、
「ご注文のほうは以上でよろしかったでしょうか?」、
「2000円からお預かりします。」などの言葉の乱れや、
「お連れの方はあっちでございます。」
などの尊敬語・謙譲語・丁寧語の乱れをビシビシと指摘してくれます。
午後は、右のように実際に電話を使った応対練習や、ロールプレイングで初診や急患の患者さんに対する対応の練習もしました。

私に言わせれば、今回のセミナーで教わったことは、毎週毎週、医局会/勉強会で口をスッぱくして言っていることばかりで、日頃テレビを見ている時や食事に行った時など、ちょっと気をつけていれば気づくことばかりなんですけど、、、
しかしながら、私が教えると「院長、ウザイ」となってしまって、あまり効果が出ないのですが、やはり先生が JALの Flight Attendantとなると、違います。
みんな心底感動したようで、次の日の反省会/勉強会にもみんな熱が入りました。
今後も今まで同様、患者さん方に一層喜ばれる矯正歯科を目指して、スタッフ全員をあげて努力をいしますので、宜しくお願いいたします!!
2003年02月15日
2月12日〜14日、東京ヒルトンで Dr. G. William Arnett & Dr. Richard P. McLaughlinの外科矯正セミナーが開催されました。
Dr. Arnettは Californiaの Santa Barbaraで開業しているOral Surgeryの専門医(!)で、年間100 CaseものSurgeryをこなしているそうです。Dr. McLaughlinは California San Diegoで開業している矯正歯科専門医です。
Dr. ArnettDr. McLaughlin
一般的に、私たち矯正歯科医が頭を悩ませている問題については、口腔外科サイドの先生は詳しく理解してくれていない傾向があり、受講する前は矯正専門医 VS 口腔外科医の熱いバトルが見られるのかと期待していましたが、Lectureが始まってすぐに、両先生が非常に素晴らしい関係で仕事をされているということがわかり、矯正専門医の私としては、ただただ、羨ましい限りでした。
今回のセミナーの Main themeは Facial Planningで、Natural Head Postureにおける Lateral Cephalometricsから TVLをおろし、7 steps CTPにより分析をしてゆくもので、要旨は1999年に AJODOにすでにpublishされております。

7 Steps CTP
近年、Cranial Baseに主眼をおいた Hard tissue 主体の従来の分析方法では、さまざまな問題が指摘されています。
私たち矯正専門医は、矯正界の門戸を叩いたときから、Angleの不正咬合の分類を学び、 Angleと Caseの controversyについて考え、Tweed, Steiner, Downs, NW, Ricketts, McNamara, etc.などを矯正学のイロハとして勉強してきています。
ところが、最近、これら硬組織を主眼に置いた分析方法では問題があると私たち自身も感じており、また、Caucasianにとっては問題なしとされることが、High angleで Crowdingの著しいJapaneseには当てはまらないことが非常に多く、診断の際には得られたデーターに自分の経験を加味して modifyしているのが現状です。
ですから第三者に「なぜ、こうしたのか」と聞かれると Subjectiveな返答が出来ないことが多々ありますが、今回の Dolphin Imagingを使った分析は Caucasianのみでなく Japaneseの Normと S.D.も installされており、私たち臨床家にとっては非常に有意義なものです。
今回のセミナーで彼らが私たちと決定的に違う点は、
1,患者構成、
2,患者意識、
3,口腔外科医のレベル、
の3つだと思いました。
1の患者構成に関しては、caucasianにおいては当然ながらClass IIが多く、しかもDr. ArnettによればClass II Surgery の内訳は上顎単独5%、下顎単独15%、上下同時移動80%ということでした。
Class IIなのに上顎の advancementを行い、下顎をさらに advanceするということが多い、ということでした。
日本ではそのようなケースは非常に希だと思います。
また、Occlusal plane が Steepなので PNSを降ろして Mxを counterに回す → 下顎のForward Rotationが可能になる → Chin projectionが改善される、というcaseが多く、上顎の Impactionは行うが、set backは行わないということでした(やってはいけないというのではなく、ただ単にそうゆうケースがない、とのこと)。
これについても 14ミリ以上のcrowdingと8ミリ以上の Class IIの臼歯関係を併せ持っている事が珍しくない私たち日本人には当てはまらないな、と感じました。
また、Double Jaw Surg.を行う場合、日本では上顎を先に切り、固定した後で下顎のオペに入るということが常識ですが、Dr.Arnettは下顎を先に切って、そのあとで上顎を切るということでした。
これはいくら考えてもおかしい、上顎を先に切ってしっかり固定し、それに合わせて下顎を持っていった方が絶対に stableなのに、なぜそんなことをしているのか??と自分なりに考えてみたところ、、、PNSを数ミリ〜10数ミリ下げなければならない場合、下顎のオペを先行しないと、降ろされた上顎の臼歯が下顎と干渉し、下顎のオペの邪魔になるからではないか、という結論に達しました。。
2の患者意識については、オペ時間、入院期間などが日本と全く異なるため、患者さんサイドとしても外科矯正を受け入れやすい状況にある(というよりも、Dr.ArnettはSurg.専門開業されているので、そうゆう患者さんが自然に集まる)と思いました。
3の口腔外科医のレベルに関しては、分析が0.5ミリ単位で行われていることを見ても、彼がいかに精度の高い仕事をしているかは明らかで、lecture を聞いていても Dr.Arnettの厳格な性格は伝わってきました。
0.5ミリ単位ということは、当然、治療後の評価も0.5ミリ単位で行われているわけです。
時々、顎間固定を除去したとたんに Verticalあるいは Horizontalに数ミリずれが出てしまい、その数ミリのズレをとるのに私たち矯正専門医は数年間悪戦苦闘し、それでも治れば良いほうで下手をすると一生ひきずってしまうことがあります。
そのことについて執刀してくれた口腔外科医に話しても、トラブルになるだけで解決されるわけではないので、話さない、話さないから私たちが満足していると誤解している口腔外科の先生が多いです。
日本の口腔外科医が決してアメリカの口腔外科医より劣っているなどとは思いませんし、日本には世界に誇れる素晴らしい口腔外科の先生もいらっしゃいます。
私も最近やっと素晴らしい口腔外科の先生と知り合うことが出来、そういったストレスから解放されつつあります。(その先生に御迷惑がかかるといけませんので、その先生が誰であるかはここでは紹介出来ません。御了解下さい。)
日本では口腔外科単科開業というのは余程の crazyでなければ考えられないでしょうが、日本の専門医がみな外科症例で頭を抱えているということを考えると、Dr. Arnettのような仕事をしてくれる口腔外科医が日本にもいれば、日本全国から矯正医が患者さんを連れてやってくることは間違いないと思うのですが、、。
そのためには、まず現行の保険制度を改めなければなりません。
日本は誰のために存在し、税金や保険は誰のために毎月支払われているのか、政治家達がわかっていない以上、私たちに国民に明るい未来は来ないと思います。
2003年01月20日
MDU卒後研修セミナーで、東京都千代田区開業の武田孝之先生がインプラントについて講演されました。
武田先生は1990年に東京・千代田区で開業され、現在は日本補綴歯科学会指導医、日本口腔インプラント学会認定医で、国内だけでなく海外でも知られているインプラントの第一人者です。
武田孝之先生
講演では、20年以上に及ぶインプラントの経過を多数見せていただき、矯正専門医の私はインプラントに対する認識を新たにさせられました。ただ、誰でもが武田先生のレベルで治療できるわけではないので、患者さんに無条件でインプラントを薦めるというわけにはいきませんが、、。
講演を聴いていて「さすがだな」と思ったのは、普通の開業医の話はただ写真を見せて、「治りました」の羅列、「〜〜だと思います」など、私見を述べるのみで、学術的バックグラウンドがない先生が多いですが、武田先生は必ず学術雑誌の referenceを提示しておられました。
さらに、講演中、受講者の先生に対して「文献を読むならば商業ベースの雑誌ではなくて、学会誌を読んで下さい。」と仰ったことです。
これには全く同感です。
開業医の中には、歯●展望だとか、クインテ●●ンスなどの商業ベースの雑誌ばかり読んで、患者さんに試してみる先生がいます。
これらの査読制度も何も無い本に書かれていることを鵜呑みにして、治療にあたるというのは絶対にやってはならないことだと思います。
週刊誌と同じで、売れそうな記事であれば載せるのが商業ベースの本だからです。
そうゆう本を読むこと自体が罪だ、とは言いませんが、そうゆう雑誌を読むならば、少なくとも査読制度のしっかりしている学会誌などから得た知識を十分に持った上で 読むべきだと思います。でないと、書かれているのが間違った情報かどうかが分からないです。
さらにもう一つ感激したのは、インプラントに関しては成功か失敗かという議論が常についてまわりますが、武田先生は御自身で治療に対する成功・不成功の判定基準をしっかりと持ち、厳格に判定されて診療に取り組んでいらっしゃるということでした。
Distraction Osteogenesisをはじめとする質問を3つさせていただきましたが、一つ一つとても丁寧にお答えいただきまして、感激しました。
武田先生、お忙しいところ遠路はるばるお越し頂き、素晴らしい講演をありがとうございました。
2002年10月26日
10月22-24日、名古屋国際会議場にて第61回日本矯正歯科学会が開催されました。

日本矯正歯科学会はその名の通り日本で最大の矯正歯科学会ですが、ここ数年、あまりimpressiveな演題がなく、参加意欲があまりわかないのが正直なところでしたが、今年は Implant anchorage ならびに Distraction osteogenesis に関する演題が多く、たいへん実のある話を聞くことが出来ました。
Implant anchorageを利用した矯正歯科治療は15年くらい前から報告されておりましたが、殆どは口蓋部分にボタン大のものを打ち込んで行われたもので、矯正治療中に炎症を起こしてしまったり、術後の骨欠損が大きく認められたり、さまざまな問題がありました。
ところが最近では、Berlin の ESLO で KOREA の先生が発表されていたように、小さなスクリューを下顎枝や上顎結節舌側部分にねじ込んで行われており、operation に要する時間も数分間と短く、術後の疼痛や骨欠損も全く問題のないところまで改善されてきております。
Distraction osteogenesis に関しては、香川県の三次正春先生の講演と、VenezuelaのCesar A. GUERRERO先生の特別講演は大変ためになりました。
Distraction は、今までは Distractorを入手すること自体が困難であったり、費用的な問題や、手術時間の問題など、問題山積でしたが、この先生方の講演を聴いて、これからの矯正歯科は Implant anchorage ならびに Distractionを併用することは不可避であると感じました。
この2つを併用することで治療範囲が飛躍的に広がります。
私たち矯正専門医は、口腔外科医とタイアップして、これらについていつでも対応出来る環境を整備する事が必須であると思われました。
また、今まで私は Corticotomyに関してもどちらかというと否定的でしたが、今後は必要があれば行うべきであると、また同時に、それを行てくれる口腔外科医の確保が必要であると感じました。
学会あけて翌日25日は、名古屋中小企業振興会館にてインプラント矯正研究会が開催されました。
研究会の趣旨そのものも、たいへん共感できるものです。
日本にこうゆう研究会がもっと増えるべきだと思います。
日矯学会〜インプラント矯正研究会まで、4日間フルに勉強させていただきました。
貴重な講演を聴かせて下さった先生方、ありがとうございました。