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院長日誌

2015.12.31 学会・セミナー 第74回日本矯正歯科学会大会開催さる

2015年11月18〜20日、福岡国際会議場第74回日本矯正歯科学会大会が開催され、日本矯正歯科学会専門医の更新に全て舌側矯正で治療した症例を提出し、一発で 3症例とも合格する事が出来ました。

この試験に際して、資料提出の同意書を快く書いて返送してくださった患者さんの皆様、本当に有り難うございました。




自分は、日本矯正歯科学会の認定医、指導医、専門医の資格を頂いていますが、これらは 5年に 1度の更新が義務づけられています。
更新するには、5年の間に学会の定める所定のポイントを達成し、さらに自らが治療したことを証明出来る治療記録を学会の定める書式に従ってまとめ、考察を加えて提出、委員会の審査で所定の点数以上を取らなければなりません。
この試験は完全に匿名で行われ、受験者や患者さんの個人情報は一切非公開で、試験官も自分の採点している資料が誰によって治療されたのかがわからないようになっています。
ですから、○○先生は友達だから通してあげようなどという曲がった審査は一切ありません。
自分は今まで、EBOM-OrthWBLOESLOの Titular member、日本成人矯正歯科学会の認定医・指導医、JLOAのActive member等々の試験を受験し、全て合格してきましたが、日矯学会の専門医試験は桁違いにキツく、審査も厳格で、世界でも屈指の難しい試験だと思います。(毎日忙しくて、JLOAと成人矯正は更新を断念しましたが、、。)

それぞれの学会の認定医、指導医、専門医に関しては、人それぞれ考え方・捉え方があるでしょうが、自分にとって日本矯正歯科学会の指導医・専門医というのは、他の学会のそれらと比べると重さが全く異なり、歯科医師免許の次に大事なもので、今回の更新に際しても、落っこちたらどうしよう、失効したらどうしようと思うと、物凄いプレッシャーで、本当に胃が痛くなる毎日でした。

いつも学会準備の時もそうですが、毎日、診療が終わるとクタクタで、夜はとても準備が出来ません。でも、プレッシャーのせいか歳のせいか、毎朝5時には自然と目が覚め、家族が寝ている間に診療室に向かい、朝飯を食べないで準備をするという毎日でした。

資料準備もほぼ仕上がった頃、プリンターが壊れて写真が使い物にならなくなるというハプニングはありましたが、なんとか17日の火曜日の夕方までには準備を終えることが出来、福岡に向かいました。



宿泊はスーパーホテル博多
スーパーホテルの1号店で、4泊合計で23800円!
福岡市内の有名なホテルの1泊分にも満たない安さです。

翌日、18日の水曜日の朝9時から10時までが搬入の時間で、搬入が終わったら姿を消さなければなりません。
16時の指導者講習会まではフリーなので、ネットで調べた糸島の牡蠣小屋にお昼御飯を食べに行こうと、電車に乗りました。お目当ては、大好物の牡蠣です。


こんな感じの牡蠣小屋がいっぱいあります。


活きのいい貝が潮を吹くので、ジャンパーを借してくれます。グリーンのジャンパーはみんなお客さんです。


牡蠣小屋で取りたての活きのいい海鮮をお腹いっぱい頂きました。


食後は会場に戻り、16:00-17:00まで指導者講習会を受講、そのあと、18:00-20:00までサテライトセミナー2を受講しました。
同じ時間に3階メインホールでサテライトセミナー1 「埋伏歯の臨床 −小児歯科、矯正歯科、口腔外科の視点から−」 が行われており、小児歯科は、日本小児歯科学会専門医・指導医石井信行先生が「CBCTを活用した小児期からの埋伏歯への対応」を、矯正歯科では東京歯科大学歯科矯正学講座教授の末石研二先生が「萌出不全 その診断と治療」を、口腔外科では東京歯科大学口腔外科教授の高木多加志先生が「矯正歯科用インプラントを固定源とした埋伏歯・萌出困難歯の外科的萌出」について講演されており、小児歯科と矯正歯科の考え方の違いなど再確認するために聞きたかったのですが、どうしてもサテライトセミナー2を聴き逃すわけにはいかずに、2の会場に行きました。 サテライトセミナー2 のテーマは、「新倫理指針の要点と日本矯正歯科学会の対応 〜会員による研究の進め方と注意点について〜」、これは2015年4月1日に「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」が施行されたことによるもので、厚労省医政局研究開発振興課治験推進室主査の黒部麻代さんが「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針について」、日本矯正歯科学会学術委員長であり東北大学教授であられる五十嵐薫先生が「研究の倫理に関する日本矯正歯科学会の取り組みについて」、そして日本小児歯科学会医療倫理委員長の香西克之先生が「日本小児歯科学会における研究倫理の審査の現状」について御講演されました。治験や過誤についての議論がなされましたが、日本でも今後は通常のリサーチに対しても、アメリカのIRBのようなものが整備されてゆくことは間違い無いと思います。
その夜は、大学時代の同級生と食事に行き、当時の懐かしい話に花が咲き、とても楽しい時間を過ごすことが出来ました。


翌日19日は学会初日です。
9:30-11:00まで臨床セミナー1『成長期の矯正治療を再考する』というテーマで、日本小児歯科学会専門医・指導医であり、専門医認定委員会副委員長広報委員会委員規約委員会委員である嘉ノ海龍三先生、鹿児島で矯正歯科専門に開業されている黒江和斗先生がそれぞれ講演されました。
嘉ノ海先生といえば、カノミ矯正小児歯科の院長、、、先の石井先生もカノミ矯正小児歯科、、、1回の日本矯正歯科学会大会で、1つの医院から招待講演的セミナーが2題も???
普通は あり得ない、、、なんでだろ〜、、、。

11:00からは、WFOの PresidentであるAllan R. Thom先生の特別講演「RISK MANAGEMENT IN ORTHODONTICS」を聴いていましたが、途中で会場を抜け出して専門医審査の結果発表を見に行きます。
心臓がドキドキする中、結果を見ると、、やった〜! 全症例合格でした。 良かった、、。
友達に話したら、「ひろ先生が落ちるわけ無いでしょう!」と言われましたが、凄いプレッシャーですよ、本当に。

お昼は Round Table Discussion に参加。
日矯専門委員をしていらっしゃった島田正先生が「日本矯正歯科学会専門医制度について」という演題でpresentationをされ、10名ほどの専門医を目指している先生方が日矯専門医制度について疑問や意見を出し合い、discussionしました。

RTDのあとは、休む時間も無く、シンポジウム1  Seong-Hun Kim先生の『バイオクリエイティブ戦略を用いた難易度の高い矯正歯科症例の治療』、Eric Liou先生の『咬合平面傾斜または歯列正中の是正は容易である:魔法のVベンド』を聴きますが、16:00からシンポジウム2『先端技術の歯科医療への応用と展望』を聴きたいので、部屋を移動し、福岡歯科大学教授 佐藤 博信先生の『デジタル革命がもたらした補綴治療の現状と未来』、佐賀大学 教授中山 功一先生の『スキャフォールドフリーバイオ3Dプリンターを用いた器官・臓器作成の試み』、昭和大学教授  槇 宏太郎先生の『矯正臨床におけるCBCT, CAD/CAM, ロボット, FEMの応用』、厚労省の磯部 総一郎さんの『医薬品医療機器法の成立と医療機器行政の最近の動向』を聴き、最後の講演が終わってからホテルに戻り、その夜は医局の先輩と食事に出かけました。もつ鍋のおお山、安くて美味しかったです。


翌日の20日は、また朝から晩まで聞きたい演題がぎっしりで、10:00から臨床セミナー2 陶山肇先生の『フリクションフリーによる歯の移動の効率化』、長崎大学教授 吉田教明先生の『バイオメカニクスに基づいた歯の移動制御と治療の効率化を目指して 〜歯の移動の可視化と移動予測〜』を拝聴させて頂き、昼休みは学術展示を全てチェックし、勉強させて頂きました。

最終の JOSフォーラム、特に2015年の9月27日から Londonで開催された International Orthodontic Congress に JOS Ambassadorとして参加された明海大学の品川令先生、東京医科歯科大学の渡辺千穂先生の帰朝報告は、お二人とも若い先生であるのにプレゼンも素晴らしく、とても優秀な先生であると深く感銘を受けました。お二人の将来の活躍が期待されます。頑張ってください。
自分も頑張らねば。

来年2016年の日矯学会は、11/7〜9、徳島のアスティ徳島で開催されます。


プロフィール

院長

長野県松本市在住

  • 1960年生まれ

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