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相談室

矯正治療に関して お困りの方にお答えします。

ひろ矯正歯科では、インターネット相談室という形で、他医院で矯正治療をしているが困っているという方や、セカンドオピニオンが欲しい方などの相談にお答えしています。

忙しいので、すぐにはお答え出来ませんが、大体1週間以内にはお返事出来るように努力しております。

時間的制約から、矯正歯科に関する相談にのみ回答させて頂きます。

 

相談内容の中には、明らかに医師側に問題ありと考えられる場合もあり、その際にはかなりシビアなお返事を書きますが、訴訟を煽っているわけでもなければ、他医の業務妨害をするつもりはありませんので、誤解無きようお願いいたします。

 

また、返答内容は、私が矯正歯科専門医として長年培った知識と臨床経験に基づくものであり、あくまでも私の私見です。

私の言っていることが絶対に正しいという保証はありませんので、御承知下さい。

 

お名前やメールアドレスは公開されませんが、偽のメールアドレスや、匿名・偽名の相談にはお答え致しません。
また、投稿内容は私どもでは一切修正出来ませんので、個人情報が含まれているものには回答致しません。

 

ひろ矯正歯科に通院中の方は、診療の際に御相談頂いた方が適切に対応が出来ると思いますので、相談内容が他の方の参考になるようなもの以外は、ここに書き込まれても原則としてお返事はいたしませんので、御了承ください。

 

  • 噛み合わせについて

    2023/03/10 08:55 投稿者:momo [xxx.144.14.126]

    はじめまして。
    先生のご意見をお聞きしたく投稿させていただきました。

    現在、ワイヤー矯正治療中ですが終了に近づいています。

    一般歯科の検診の際に前歯が噛めていないので噛めるように矯正でしてもらってくださいと言われました。矯正歯科の先生は上下の顎の大きさが違うので一般歯科の先生が求めるような噛み合わせまでは難しいと言います。


    矯正歯科では咬合紙を噛んで噛み合うところまで診たりしないと言われましたが矯正歯科では、どのように噛み合わせを確認されているのでしょうか。

    骨格の問題などで、ここまでしかできないと言われることはあることなのでしょうか。

    実際、食事の際に右側での噛みづらさや、食べ物を噛んだ時の左上奥の痛みなどがあり、最近では舌の裏を噛んでしまうこともよくあります。これで良いのか悩んでいます。

    どうぞよろしくお願いいたします。
    momoさんへ
    .
    はじめまして。
    まず、一般歯科の先生には勘違いしている先生が多いのですが、奥歯でしっかりと噛んだときには、上の前歯と下の前歯が当たっていたらダメです。
    奥歯でしっかりと噛んだとき(中心咬合位)に、上の前歯と下の前歯が当たっていると、やがて上顎前歯はすきっ歯になり、下顎前歯は叢生が出来て来ますので、上下前歯の間には、少しのクリアランスが必要です。
    全ての歯学部の学生は、ポッセルト・フィギュアというのを学んでおり、これを理解している筈ですが、一般歯科の先生には、中心咬合位で上下前歯が当たっていなければならない思っている先生が多いようです。
    .
    矯正歯科では、例えば上記の前歯の干渉がある場合や、臼歯部の咬合がどのような状態かを調べるには、咬合紙やバイトワックスを使って調べることはありますが、そうゆう必要性は比較的稀で、咬合紙やバイトワックスは使わないことが多いと思います。
    これは、いい加減な治療をしているのではなく、矯正治療で矯正歯科医が作った咬合は、その状態を寸分違わずにずっと維持してゆくのでは無く、装置を外した後、少しづつ動いて歯が一番シートするところに落ち着くからです(これをセトリングと言います)。
    補綴の専門医の先生が咬合紙を噛ませてミクロン単位で調整されますが、補綴では歯は動かないものであるという前提でそのような咬合調整を行っていますが、矯正ではセトルするので、そういったことをしても無意味だということです。
    .
    参考までに私が装置を外すときの判断としては、

    ・臼歯関係、犬歯関係がI級で、側方歯群が緊密に咬合しているか

    ・咬合平面のwavingはないか

    ・上下の歯列弓は対称性であるか

    ・それぞれの歯の歯根の向きは良好か

    ・それぞれの歯のtorqueは問題ないか

    ・それぞれの歯の歯根が歯槽骨内にキチンと位置しているか

    ・Overjet、Overbiteは初診時の状態を考慮して仕上がっているか

    ・midlineは問題ないか

    ・上下の歯列のどこにも隙間が無く緊密にコンタクトしているか

    ・上下の歯列のそれぞれの歯のMarginal ridgeは良好か

    ・上下の歯列のそれぞれの歯の唇舌的ステップは無いか

    ・笑ったときのsmile lineは問題ないか

    ・患者さんが不満に思っている部分は無いか

    等々で、良ければ、患者さんの同意のもとに、矯正装置を外すようにしています。
    .
    これらは、治療前の状態を考慮していなければならず、例えば治療前に著しい上顎前突で合った場合は切端咬合気味に終わるとか、治療前に開咬であった場合は通常よりも前歯の被蓋を深くして終わるなどです。
    なかには、ここをもう少しこうしたいなと思っても、時間的理由等で患者さんが希望されずに、少し甘い状態で終わることもあります。
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    骨格の問題で治しきれないことはありますが、それは事前にわかっていることですので、治療開始前にその旨御説明し、了解を得られれば外科矯正では無く、矯正治療のみで治療を行いますので、終了間際になってから骨格に問題があるから治らない、ということは無いと思います。
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    現在の状態で気になるところがあるならば、そのまま装置を外すのでは無く、先生にその旨話してみるべきだと思いますよ。
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    - ひろ矯正歯科 院長 -

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