2025年 9月 29日から 10月 1日、札幌コンベンションセンター、札幌市産業振興センターで 第84回日本矯正歯科学会学術大会が開催されました。
会場に行く前にホテルから歩いて札幌市時計台に。
会場には早く着きましたので誰もいませんでした。
松本から札幌まで JRで移動すると 11時間、約35,000円、松本空港から新千歳経由では札幌入りまでFDAでの飛行時間1時間40分、約34,000円、快速エアポートで約40分、1,230円、計 2時間少しです。
松本空港は天候不良で欠航になることが頻繁にあり、以前、福岡から帰る際に松本空港上空を2回ほど旋回して、視界不良のため伊丹空港に連れて行かれたことがあったために、学会など大事な用の際には松本空港は避けて、羽田を利用していました。
最近は欠航が結構少ない(笑)ように思われ、欠航なら欠席で結構か〜(笑)、と、松本発着で行って来ました。
往路は離陸直後、ひろ矯正歯科の上空を旋回、その後は白馬山麓を見ながらの楽しい飛行でした。
広丘駅、ひろ矯正歯科、エプソンが見えます。
白馬山麓
29日の生涯研修セミナー「唾液から知ろう、口腔機能のこと。からだのこと」の演者、九大口腔予防医学分野の古田美智子先生、講演中に呂律が回らなくなり、私とめぐみ先生は即、「梗塞だ、 ヤバイぞ、これ」って気付きましたが、座長はじめとする学会関係者は座ったままで何も対応せず。古田先生はそのまま呂律がまわらないまま暫く講演を続け、会場がざわつき始めた後、完全に失語、直立不動となり、それからやっと座長と学会関係者が演台に駆け寄りましたが、古田先生は壇上で倒れてしまいました。
私は演台から最も遠い位置に座っていたのと、講演中に一聴講者の私が走って駆け寄り、壇上に上がって対応するなどということは問題があると思い、暫く様子を見ていましたが、座長というのは、演者の紹介と質疑応答だけなく、講演時間のコントロールや、このような事故対応もいち早く行わなければならない立場にある筈です。
臨床セミナー1の某外国人の講演も大幅に時間が過ぎているのに、座長はコントロールせず、時間超過。10月1日にも、問題のある座長がいましたが、学会とは何であるのか、座長とは、理事とは何であるかをわきまえていない人間がそういったポジションに着くというのは大問題で、ましてや、学会のために自分の臨床の時間を削って身を粉にして働くなら兎も角、自分の名誉のため、私利私欲のために学会を利用するのは、断じて許されないことです。
学会側はそこまでチェックしようが無いでしょうから、会員の一人一人が謙虚に、真剣に考えて立たないと、日本の矯正歯科自体が危うくなります。
30日のシンポジウム1「危機管理に学ぶ」は3題ともたいへん有益な講演でした。
特に、歯科医師と弁護士のダブルライセンスをお持ちの小畑 真先生には、講演後に個人的に質問させて頂きましたが、親切に教えて下さったことに感謝しています。
一方で、海外特別講演や一部の教育講演などは、矯正歯科学会で話をする内容じゃないだろうというものもあり、治療のレベルもアレで、聞いていてイヤになりました。
学会場では布川先生が声をかけてくださり(写真を撮るのを忘れた!)、「いろいろタイトル持って、真剣にリンガルやってるのは、オレとヒロちゃんだけや、頑張ろうな!」と仰っていました。
布川先生も私と同様、ハイブリッド・リンガルなどというクダラナイ エセリンガルを広めようとしている3流歯科医がいることを憂いています。
某大学卒の先生から、「廣先生、ハイブリッド・リンガルって何ですか? リンガルの治療で、なぜ途中でアライナーに切り替えるんですか?」と聞かれました。
私は正直に、「アイツら下手くそやから、リンガルで仕上げる腕が無いから、最初リンガルのブラケット付けて、舌側にブラケット付けました、って言って、暫くしたらブラケット外してアライナーに切り替えて誤魔化すんよ。リンガルが出来ないのに、自分はリンガルが出来ません、と正直に言う謙虚さがないから、患者を捕まえたいから、そうゆうアホなことするんよ」と答えたら、その先生は、「じゃあリンガルやらなきゃイイじゃん、患者さんよく怒りませんね」と言っていましたが、まさにそのとおりです。
ハイブリッド・リンガルなんてのは、如何にして患者さんからリンガルとアライナーの費用を取るか、少しでも楽をして金を稼ぐか、そうゆうことしか考えていない3流歯科医がやることで、私たちが一生懸命、40年間かけてやっと築きあげた舌側矯正の信用と、今まで行って来たリンガルの改良を台無しにするものです。
こうゆう人達は、そのうち外側の矯正治療もハイブリッド矯正とか言って、短期間ブラケットを付けて、アライナーで誤魔化すなんてことを始めるでしょう。
昔、腕の悪いドクターがブラケットを外した後、仕上げはポジショナーに逃げていたのと同じです。
真面目に、真剣に矯正歯科に取り組んでいる者からすると、まさに「矯正歯科界の恥」で、矯正歯科医としての倫理観に問題ありと言わざると得ません。
布川先生とは、学会のあと北海道で一緒にゴルフしようと約束していたのですが、お互い忙しくて、またの機会になりました。
札幌と言えば、ジンギスカンとビール園、ラーメン横丁です
美味しい海鮮丼もしっかり頂きました
日矯学会終了後は、“Club Three Hundred”(詳細は非公開ですが、矯正専門医のための meetingです)のため、定山渓温泉に移動、温泉に入って、お酒はほんの少しだけ頂き、夜中まで discussionが続きました。
定山渓ではすでに紅葉が始まっており、雪虫が飛んでいました
来年の日本矯正歯科学会学術大会は 2026年 10月 12日〜16日、パシフィコ横浜で開催されます。
ひろ矯正歯科からは 2演題学術発表を行う予定です。