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院長日誌

  • 2015/10/05

    Welcome to Hiro Orthodontic Clinic

    昨年、インドの舌側矯正歯科学会(ILOC)に招待され、特別講演を行いました。
     
    帰って来て間もない9月、インドの矯正専門医であり、Baroda大学の講師である Chintan Valia博士からメールを頂き、先日のILOCで私の講演を聞いて非常に感動した、日本に行くから私の診療を見学させて欲しい、舌側矯正を勉強させて欲しいとのこと。
    いつ、どれくらい来たいのかと聞けば、受け入れてくれるならいつでも良い、1ヶ月ほど滞在したいとのこと。
    自分が学会などで出掛ける時期をなるべく避け、6月頃はどうかと返答すると、6月7日から7月12日までの予定で来日したいとのこと。
    1ヶ月の滞在となるとホテル代もかなりの費用になるので、私が直接松本駅近くのホテルに交渉して1ヶ月間の連泊を破格値で確保しましたが、後に自分で東急を手配したとメールがあり、私が押さえたホテルはキャンセル、成田空港からの中央タクシー空港便を手配してあげました。 
     
    6月9日の火曜日の朝、いつもどおり仕事をしていると、9時過ぎに彼はJRでひろ矯正歯科にやって来ました。
    松本—広丘間のJRの1ヶ月定期を買ったそうです。
    私には、Indian=so smartというイメージが強いです。
    それが正しいかどうかはわかりませんが、滞在中彼と話していても、日本の地理や歴史などをすごくよく知っている。
    幾度となく晩御飯を一緒に食べに行きましたが、私が37年間住んでいても知らないレストランとか、山の名前等々、何でも知っているのには本当に驚きました。
     
    毎朝、定刻に診療室に現れると、一番最初に私の所に “Good morning, Sir”と挨拶に来てくれ、とても礼儀正しい上に、やって良いことといけないことをキチンとわきまえている。
    私は外国からの見学者は受け入れていますが、日本人はお断りしています。
    その理由は、日本人は何の許可も無く勝手にいろんな事をし、いろんな物を勝手に持って行く。
    診療見学に100万円ほど請求するペリオの先生もいますが、私は1円たりとも貰っていませんので、2~3000円の手土産を持ってきて、私が永年かけて作り上げた知的財産を当たり前のように持って帰る、ちょっと注意すると逆ギレする、こうゆうのは、私の常識からすると信じられないことで、歯科医師である以前に人間的にどうなの、って思います。
    彼は優秀かつ礼節もわきまえており、1ヶ月間気持ち良く過ごす事が出来ました。
     
    滞在中は、舌側矯正特有の診断、歯の動きが外側の矯正と舌側矯正ではどのように異なるのか、矯正力をかけたときの歯の反応の違いから、治療に必要な最低限のワイヤーベンディング、そしてラボではヒロシステムのラボを最初から完成まで実際に作って貰い、インドにIBSの技術を持ち帰って頂きました。
     
    ちなみに、2014年時点でのインドの人口は、12億6740万人、彼の開業する町、Baroda の Nizampuraの人口は450万人で、毎年200人の歯科医師が誕生するとのことです。
    インドの教育システムはといえば、小学校は2年間、中学校が5年間、高校が5年間、歯科大学は5年間で、矯正医になるにはさらに3年間の研修が必要とのことでした。
     
    診療中、私が finishing & detailingで wireをadjustしているのを見て、何故 wireを bendingするのか、との質問。
    Chintanはしないのか、と聞くと、しないと言う。
    何故しないのかと聞くと、Bracketが SWAだからだ、wireを曲げて調整するのでは無く、bracketを付け直すことで仕上げて行くのだ、大学でもそうやって教わったし、wire bendingのトレーニングは一切受けていないとのこと。
    以前、東京医科歯科大から来た教授も同じ事を言っていましたが、SWAだから wire bendingをしないというのは大きな間違いで、wire bendingの代わりを全て bracketの repositioningで済ませる事は出来ません。
    例えば、抜歯症例での gable bendや、リンガルの治療に於ける anti-bowingなどの例を挙げて、wire bendingでしか出来ない事がたくさんあるということを説明し、USCのシラバスの wire bendingの chapterをコピーしてあげ、基本的な wire bendingも教えました。
    インドには wire bendingを習得する基本的な矯正学のコースは無いとのことでしたので、毎年 Tucsonで行われている Tweed courseを受けるように勧めました。
     

     
    1ヶ月はアッという間に終わり、インドに戻った彼からはキチンと御礼のメールを頂きました。
    診療中の写真は1枚も撮っていないので、食事に行ったときの写真と、医療タイムスに掲載された記事を紹介します。
     


    松本市内のイタリアン、トラットリア松本画廊にて。
    安くて美味しいです。
     


    来来亭塩尻店
    にて。
    旨辛麺の4辛が彼には辛くないそうです。
    僕は1辛でも辛くて、汗だくになりますが、、。。
    来来亭は本当に美味しいですね。
    みなさんも行ってみてください。
     


    最後の夜は、松本のカレー屋さん、メーヤウにて。
    メーヤウでは、本場のカレーが何種類も、食べ放題です。
     
     


     

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