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院長日誌

  • 2009/06/29

    第17回日本成人矯正歯科学会開催さる

    6月28、大阪のグランキューブで、第17回日本成人矯正歯科学会が開催されましたので、歯科衛生士の maruさんと行ってきました。
     

     
    27日、診療を30分早く切り上げ、カバンを小脇に抱えて広丘駅に走りました。
    塩尻駅で「しなの」に乗りかえ、名古屋では15分の連絡で「のぞみ」に乗るはずでしたが、ホームに上がったらもう一本早い「のぞみ」に滑り込むことが出来、おかげで新大阪には予定より早い21時に到着しました。
    電車の中ではお腹ペコペコ、大阪に着くまで我慢できるかと maruさんに聞きましたら 大丈夫との事でしたので、新大阪に着くやいなや 梅田スカイビルの「串の坊」に直行しました。
     

    また串の坊か、って言わないでくださいね。美味しいので、頑張ってくれているスタッフには食べさせてあげたいんです。
     

    レトロな造りの地下一階のレストラン街。みんな美味しそうなお店ばかりで、今度は仕事以外で来たいと思いました。
     
    maruさんは、歯科衛生士2年目、ひろ矯正歯科に来て3ヶ月のピカピカの新人です。
    なぜそんな入ったばかりの人を連れてゆくのか、機嫌取りか人気集めのためかと思う人がいるかも知れませんが、そうではありません。
    今回の学会の1ヶ月ほど前に、日本成人矯正歯科学会の「認定矯正歯科衛生士」の話をしたら、「取りたいです」と、即答されましたので、入会を兼ねての初参加となったわけです。
    先輩歯科衛生士のぐっさんも、認定矯正歯科衛生士を取りたい、一緒に行きたいと言っていたのですが、同窓会と重なっているとのことでしたので、「同窓生に会うことも大切だから、同窓会に行っておいでよ」と、勧めました。
    ところが、今回の成人矯正学会は講演内容が濃く、すっごくためになる講演が多かったので、正直、同窓会を勧めたことを 今になって後悔しています。
     
    日本成人矯正歯科学会は、東京のアメリカンクラブなどの瀟洒な会場で開催されることが多いのですが、今回は大阪、会場もグランキューブ、ここは日矯学会や国際会議も行われるほどの大会場です。
     

    行ってみると、参加人数も大規模で、あの大きな会場が小さく感じるほどでした。大会長、事務局長の人脈、お人柄でしょうね。
     
    残念なのは、メインとコデンタルの両方に聞きたい演題が同じ時間帯でダブって入っていたため、聞けない演題がいくつもあった点です。
    裏返せば、それだけ素晴らしい演題が多かったということなのですが、本当に残念でした。
     
    最初の講演は、「We are the Orthodontic family! ~社会が求める矯正歯科の未来へ、共に~」というお話を拝聴しました。
     

     
    日本成人矯正歯科学会で認定しているスペシャリストの資格として、「認定医」「専門医」「認定矯正歯科衛生士」「歯並びコーディネーター」があります。
    これらの資格は、社会に於いて認知され、求められるようになることで、さらに高度な医療の中でその資格を通して、個人のスペシャリティーを発揮できるようになります。
     
    この認定制度が立ち上がってから、私は今まで何度もうちのスタッフに「折角一生懸命矯正歯科で頑張ってくれているのだから、認定矯正歯科衛生士を取りませんか」と、声をかけてきました。
    みんなが認定資格を取っても、私個人には何の足しにもならないのですが、歯科衛生士として、自分自身のために、将来のために、絶対に取ったほうが良いという確信があるから、何度も声をかけてきました。
     
    つい 2、3ヶ月前にも「歯並びコーディネーター」の事をみんなに話し、受講することを勧めましたが、、、反応は無し。
    私が M-orthoや、 EBOや、日矯専門医などの試験にトライして、本当に良かったから、絶対にタメになるから、と、いくら力説しても、誰一人として反応してくれませんでした。
    過去にも「取りたい」と言うに違いないだろう勉強熱心なスタッフでさえ、医局会でその話をした時は直立不動、首を微動だにしなかった際には、正直、みんなに対して失望さえ感じましたが、じつは、スタッフ Xが「受けない」と言うと、他のみんなが「受けたい」と言えない風潮があり、志願したくても出来ない状況であったと知りました。
    これを聞かされたときは、さすがにショックでした。
    スタッフ Xがそうゆう考えだったという事もショックでしたが、他人のレベルアップをも阻止するような風潮がまかり通っていたという事実、そして、私はいつも Xを信じ切っていて、そんな事は想像もしなかった事。
    これらすべて私の責任だと感じています。(Xの擁護のために、これ以上の詳しいことは書けません。)
    ぐっさんと maruさんには、是非とも「認定矯正歯科衛生士」や「歯並びコーディネーター」の資格を取って頂き、その喜びを実感して頂きたいと思います。
    絶対に、絶対に、取って良かったと思いますよ!
     

    歯並びコーディネーターの認定証
     

    歯並びコーディネーターの認定バッジ。コレを襟元か胸元に付けると、結構目立つんです。
     
    学会の話に戻しますと、他には、有本博英先生の「成人矯正は新しいレベルへ」という講演、北口勝也先生の「矯正歯科と行動心理学」に関する講演、黒田康子先生の「Beautiful Agingのための矯正歯科治療」、川本達雄先生の「矯正治療と患者の心理」という講演、浦野智先生の「急速矯正治療」、田中栄二先生の「顎関節症患者」に関する講演、etc.どれもどれも、たいへん勉強になりました。
     
    最後のニューヨーク州立大学バッファロー校の Brian Preston教授の「Quality and Stability in Adult Orthodontics」は、電車の時間の関係上、聞けなかったのは残念でした。特に ABOの問題点についてのコメントは聞きたかったのですが、講演内容は後日、学会雑誌に掲載されるとのことですので、そちらを読ませて頂きたいと思います。
     
    帰りの新幹線の中で文字ニュースで、石川遼くんがミズノオープンで優勝し、全英オープンに史上最年少で出場する事が決まったと知りました。
    彼を見ていていつも思うのは、技術もさることながら、コメントを聞いて本当に17才なのかと思うような、人間的な素晴らしさです。
    ゴルフだけでなく、信義礼智信を極め、親の教育が如何にしっかりしているのか察せられます。
    そして彼の快挙は、一生懸命自分のゴルフに集中した、ひたむきさの賜でしょう。
    他人の足を引っぱることを考えていたのでは、本当の意味での一流にはなれないです。
    追い越されるのがイヤなら、負けないように努力をすべしと、私はいつもスタッフにも、子供達にも言っていますが、自分のポジションを死守するために他人の足を引っぱる人が、何処の世界にも、スポーツの世界にも、そして矯正の世界にもいるのが現実です。
    これは、なんとも悲しいことですね。
    現在の ひろ矯正歯科のスタッフが(私も含めて)、医療人失格の烙印を押されることがないよう、より良い医療を求めて来てくれた患者さん達を裏切ることがないよう、そしていつも明るく楽しい職場であるよう、院長として今後も精一杯努力してゆくことをここに誓います。
     

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